義足になった記者が知った、踏み間違え事故防止のヒント

「踏み間違い防止」に役立ちそうなものが……

ワンペダル

ワンペダル

 飯塚元院長の責任については、司法の判断を見守るしかないが、高齢ドライバーに多いアクセルとブレーキの踏み間違いに対しての解決策はあるのかと言えば……ある、と思っている。それはナルセ機材有限会社が開発したワンペダルというシステムを導入すれば「踏み間違い」を防ぐことは可能なのだ。  このペダルの存在は、筆者が毎週発行しているメールマガジン購読者の方から連絡を頂戴し、ワンペダルの存在を教えて頂いたものだ。

義足生活だからわかった運転補助装置の有用性

 というのも、話が大きく脱線してしまうので詳細は省くが、筆者は、2007年に信号無視してきた乗用車にノンブレーキで突っ込まれて首頸椎から右半身の神経を痛め、その後遺症に悩まされた結果、昨年6月に右足を50cm切断して実は現在、義足と車イスを共有しての日常生活を送っている。  このような事故に巻き込まれた経験から被害者の気持ちが強く伝わり、飯塚元院長には逃げず、自ら進んで重罰を受けてもらいたく切に思っている状態なのだが、両足が悪かったら足の不自由な方用にアクセルとブレーキを手だけで行なえる運転補助装置のサポート部品も各自動車メーカーは福祉車両への取り組みを積極的に展開している。障害者だけではなく、反射神経が鈍っている高齢ドライバーにも手だけで運転できるよう福祉車両が推奨されていることも知っておくべきだろう。それを怠っていた元院長に身体障害者4級の筆者は声を大にして言わせて頂きたい。  飯塚元院長は両足が悪いということだが、特に右足に問題があったとの情報も伺い、であればワンペダルを導入しても良かったのではなかろうかと。  右足だけではなく左足でも使えるので、それこそ右足を切断してしまった筆者もメルマガ読者の方から教えて頂いたワンペダルを導入したかったのだが、入院中のリハビリ施設では左足に吊り下げ式(釣鐘式)でのアクセルペダルでドライブ・シミュレーターを操作して訓練していたこともあり、残念ながらワンペダルの導入は見送らせて頂いた。
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「ワンペダル」使用の車両に同乗してみた
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