若手が憧れるのは「スマートなビジネスパーソン」? そのイメージを分解すると浮かぶ共通項

山口博
 スマートなビジネスパーソンになりたい……。筆者が実施しているビジネススキル演習に参加してくる若手のビジネスパーソンに、参加理由を聞くと、このような答えが返ってくることが多い。

日常から「BIGPR」を使いこなす

photo via Pexels

 若いビジネスパーソンに、スマートなビジネスパーソンのイメージを聞くと、「もたもたしていない」「鈍くさくない」「世の中には何を言っているのかわからない人が多いが、そうではない」「相手を引きつけることができる」という意味だという。  そうしたスマートなビジネスパーソンの言動を分解していくと、相手に語りかける最初の段階から、普通のビジネスパーソンとは違っていることがわかった。背景(Background)、自己紹介(Introduction)、目的(Goal)、所要時間(Period)、相手に期待する役割(Role)……。それらの頭文字をとった「BIGPR」の要素を組み込んで語りかけているのだ。  それも、会議やプレゼンテーションといった大勢を前にしたオフィシャルな場面だけではない。一対一の面談でも、あるいは、そうしたかしこまった場面だけでなく、日常の対話でも、プライベートな会話でも、様子を大きく変えることなく、BIGPRを繰り出している。こうしたさまざまな場面の言動が、その人のイメージをつくっているのだろう。

所要時間や相手に期待する役割をはじめに伝える

 BIGPRを繰り出すと、なぜスマートさを発揮できるのだろうか。それを考えるには、BIGPRを繰り出さないケースを思い起こしたらよい。会議の進行役が、背景や目的を伝えないでいきなり「意見を言ってください」と言い出したら、「今日の会議が開催された背景はなんだっけ?」「目的は何だったかな」ということが気になって、会議に集中できない。その進行役は程度の差こそあれ、強引で乱暴な人だという印象をもたれてしまう。スマートさとは真逆の印象だ。  一対一の対話で、所要時間を伝えないで話し始めてしまうと、「いったいいつまで話すつもりなのだろう」「次の会議に間に合うだろうか」というように不安な思いのままで対話をすることになるので、話に集中できない。ひいては、時間管理ができていない、時間管理をしようとしない、ずぼらな人だという、スマートさとはほど遠い印象をもたれてしまう。  「ざっくばらんに対話しよう」とか「アイデアを出し合おう」とか「お互いの意見を交換しよう」というような、相手に期待する役割を伝えないで話を始めてしまうと、どのようなつもりで対話に参加したらよいかが相手に伝わらないまま、相手の参画意欲を低下させてしまい、対話の目的が実現できなくなる。結局、相手を巻き込めず、ビジネスパーソンとしてのスキルを発揮できないことになってしまうのだ。
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さまざまな種類の会話で活用できるBIGPR
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