自動車事故撲滅に関し「自動運転技術の開発を急ぐべき」との言葉も耳にする。差し押さえ・不動産執行では様々な街の路地裏に佇む民家を眺める。
最大勾配30%はあろうかという片側が崖の狭い坂道、さらに対向車の待受、おまけに坂の中腹に建ち並ぶ自宅、それもミラーを折りたたんで壁まで2~3センチといった車庫入れ。
他にも交通量の多い県道の流れをせき止めてから縦列駐車のような車庫入れ、狭い道路で切り返し、急勾配を20メートルほどバックしての車庫入れ。
そうでなくても車庫証明を不正取得しているのか、道路にはみ出しての車庫入れ、2台の駐車スペースに4台といったテトリスのような車庫入れ、ガードレールや電柱をどのように掻い潜ったのか全くわからない知恵の輪のような車庫入れ。
これら日本特有のカスタムオーダーに自動運転技術が早期に応じられるようになるというのは、夢物語にも思える。
実際に自動駐車機能や駐車アシスト機能を使い、運転判断を任せた結果、車の屋根がガリガリと削られたという愚痴を執行中に聞かされたこともある。
事故の鍵、その大部分を握るのは、やはりハンドルを握るものと同じだ。自動運転だろうが人による運転だろうが、ドライバーが肝になる。
万引き犯を事前に割り出すAI監視カメラのような技術でドライバーを監視し、事故の防止や警告、危険ドライバーの割り出しや免許取消などに役立てるほうがよっぽど現実的なのではないだろうか。
日々報じられる高齢者による危険運転や痛ましい自動車死傷事故。これと重なり不安を煽っているのが超高齢化社会・少子高齢化社会なのだろう。
メディアによる報じ方、取り上げ方にも問題はあると思うが、本当に高齢者は敵であり社会悪なのだろうか。
どのみち共に生きていくより他ないのであれば、事故や社会への負担減を考えつつも、彼らに気持ちよく自活してもらうことが望ましい折衝案なのではないだろうか。
<文/ニポポ(from トンガリキッズ)>
2005年、トンガリキッズのメンバーとしてスーパーマリオブラザーズ楽曲をフィーチャーした「B-dash!」のスマッシュヒットで40万枚以上のセールスとプラチナディスクを受賞。また、北朝鮮やカルト教団施設などの潜入ルポ、昭和グッズ、珍品コレクションを披露するイベント、週刊誌やWeb媒体での執筆活動、動画配信でも精力的に活動中。
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