セールスだと最初に伝えるのはあり? なし? セールスで使える会話構成

山口博

photo via Pexels

 一対一での対話や一対多数でのプレゼンで、聞き手を引きつけることができる人もいれば、聞き手の関心度・集中度をそいでしまう人もいる。相手を引きつけて、人の輪の中心にいることが多い人もいれば、ポツンと孤立してしまう人もいる。

相手を引きつけることは誰にでもできる

 相手を巻き込むビジネススキル演習の参加者からは、相手を引きつけられるかどうかは、持って生まれたセンスによるか、仮に後天的に修得できたとしても長年の訓練が必要だという声が聞こえてくる。本当にそうだろうか?  筆者は20年来、演習を実施してきて、わかってきたことがある。相手を引きつけることができる人は、話の冒頭にひとつのフレーズを組み込んでいることが多いのだ。ひとつのフレーズなので、数回ロールプレイすれば、ほとんどの人は繰り出すことができるようになる。  その後、一か月程度、実践の場面で意識して使い続ければ、いつの間にか板について、あまり気にしなくても自然と話せるようになる。実は、相手を引きつけることができるようになるかどうかは、持って生まれたセンスによるのでもなければ、長年の訓練が必要なわけでもないのだ。

「相手に期待すること」を冒頭で話す

 そのひとつのスキルとは、その対話やプレゼンで「相手に期待すること」を、冒頭に話すということだ。自分が伝えたい対話やプレゼンの目的を相手に伝えることができる人は多い。  しかし、そのうえで相手にどうしてほしいのか伝えることができる人は少ない。それを伝えているかどうかで、相手を引きつけることができるかどうかが決まると言っても過言ではない。  たとえば、「今年度の方針を説明させていただきます」というように目的を伝えることにとどまるのではなく、「今年度の方針を説明させていただきますので、気になる点があれば遠慮なくご発言ください」というように、目的に加えて、そのプレゼンで相手に期待したいことを話すということだ。 「新製品のご提案をさせていただきます」という相手との対話の目的に加えて、「新製品のご提案をさせていただきますので、本日はご購入なさるかどうかのご判断をいただければ幸いです」というように、その対話で相手に期待する役割を話すのだ。
次のページ 
「売り込み」であることは、いつ伝える?
1
2
PC_middleRec_left
PC_middleRec_right
関連記事
PC_fotterRec_left
PC_foterRec_right