2015年7月6日の会見での丸山議員の発言を問題視した橋下徹・維新最高顧問(左)は、丸山氏に行儀見習い(”再教育”)をさせると公言した
その後、与野党が激突する天下分け目の決戦を前に、民主党などとの連携を模索する維新執行部(非大阪組)と「大阪組」の間で“お家騒動”が起きた。「大阪組」は安倍政権を援護射撃するに等しい「隠れ第二自民党」のような行動に出たのだ(※この経緯について、筆者は著書
『シールズ選挙 <野党は共闘!>』で詳しく紹介している)。
安保関連法案が成立した翌2015年、維新から「大阪組」が分裂し、新たな国政政党「おおさか維新の会」を設立。大阪19区が選挙区だった丸山氏は「おおさか維新」で“再教育”を受けることになったのだ。「行儀見習い」前は政府案阻止のための対案作成に尽力した丸山氏が、「行儀見習い」開始から3年半後に「戦争で北方領土奪還」という発言をするに至ったのはなぜなのか。
野党など6会派は5月17日、丸山氏への辞職勧告決議案を衆院に提出した。丸山氏は「可決されようがされまいが任期をまっとうする」と主張、反論や弁明をしていく考えも表明している。「橋下氏ら維新幹部による“行儀見習い”で、どう変わっていったのか」について丸山氏が発言するのか否かが注目される。
<取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた
『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他
『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数