失言が目立つのは丸山議員だけではない。足立康史衆議院議員は、これまで何度も失言をし、そのたびに炎上してきた。2016年11月には、トランプ米大統領がメキシコとの国境に壁を作り、犯罪歴のある200~300万人の不法移民を強制退去させると発表。それを受けて足立議員は「犯罪歴のある国会議員も強制送還すべきだ。民進党の…」とツイートした。
2017年11月には、朝日新聞の社説「『加計』開学へ これで落着とはならぬ」に対し、「朝日新聞、死ね。」ともツイート。2018年2月には「立民は北朝鮮の工作員」と根も葉もない誹謗中傷をツイートした。
吉富氏は「足立議員の場合は、わざとやっているのだと思います」と話す。
「きっと炎上して注目を浴びるという戦略なのでしょう。実際に何度か会って食事をしたこともありますが、素顔は常識があり、とても腰の低い良い人です。恐らく無理をしているのではないでしょうか。維新の中ではやや一匹狼的な存在なので、“炎上商法”で存在感を示したいのかなと想像しています。ただ、丸山議員もそうですが足立議員も暴言や失言を過去に繰り返しており、党が甘やかしてきた責任もあると思います。本当は支持者も注意しないといけないのに、諭すような人が少ないから図に乗る議員が絶えないのです」
松井一郎代表も豪雨の最中に「旨い酒と肴で充電中」とツイート
今回丸山議員を除名処分にする意向を示した松井代表自身も過去には失言があった。2016年10月、大阪府警の機動隊員が沖縄県に派遣され、米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事に反対する市民に対して「土人」と発言。これに対して松井代表は、「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と警官を擁護していた。
また大阪府が豪雨に見舞われ、1人が死亡、多数の床上浸水、床下浸水の被害がでた2012年8月。松井代表は福岡県にある妻の実家から「世間は騒がしいようですが、ここは、本当に静かです。旨い酒と肴で充電中」とツイートした。
吉富氏は、松井代表については、「少し軽率なんでしょうね。本当に沖縄の人を「土人」だと思ってるわけではないし、暴言を吐いた警官を擁護したわけではないと思います。これからは一呼吸おいてから発言するようにした方がいいでしょう」と注文をつけた。
<取材・文/HBO取材班>