観光列車・週末の行楽に最適な絶景が拝めるこの夏のオススメ路線とは!?
現在、移動ではなく乗ること自体を目的とした観光列車がブームだ。
「沿線の見どころを解説してくれたり、名所では列車もゆっくり走行してくれる。列車にあまり興味のない人でも楽しみ方を教えてくれるのが観光列車なんです」
そう語るのは、「おいしいローカル線をつくる会」代表の鳥塚亮氏。夏にかけて乗りたい観光列車の1位として「昭和の観光急行」(千葉県・いすみ鉄道)を挙げる。
BEST1位 昭和の観光急行列車
「都会育ちの人にもどこか懐かしい里山の原風景のなかを進み、車両もレトロな雰囲気を漂わす国鉄時代のディーゼル車。房総半島なので東京から日帰りで行けます」
2位の「ながまれ号」(北海道・道南いさりび鉄道)は、函館~木古内の海沿いを走る人気列車。鉄道ライターのトシタカマサ氏は、その魅力を次のように話す。
「座席にはテーブルがついており、函館駅や朝市で買った駅弁や海鮮丼を味わいながら湾越しに見る函館山はまさに絶景でした」
3位は元祖観光列車「SLやまぐち号」(山口県・JR西日本)。
「展望席があり、トンネル内で煙を浴びる貴重な体験ができました。年配には懐かしく、若い方には新鮮に感じられるはず」(鳥塚氏)
一方、ワーストは「伊予灘ものがたり」(愛媛県・JR四国)。
「車両や景色、食事(※別料金)ともに申し分ないレベルですが、人気がありすぎるのが欠点。“日本一予約が難しい観光列車”と呼ばれているほどで、チケットがなかなか確保できません」(トシ氏)
たまにはのんびり沿線の景色を楽しむ旅もいいかもしれない。
BEST1位
昭和の観光急行列車(千葉県・いすみ鉄道)
土日祝などに運行。2両編成で1両は地元食材などを使ったレストラン列車(※要予約)だが、もう1両は予約不要の自由席。1020円(大原~上総中野)
BEST2位 ながまれ号(北海道・道南いさりび鉄道)
BEST2位
ながまれ号(北海道・道南いさりび鉄道)
食事を楽しむイベント列車として不定期運行。他の日も普通列車として使用され、その場合は運賃のみで乗車可能。1110円(函館~木古内)
BEST3位 SLやまぐち号(山口県・JR西日本)
BEST3位
SLやまぐち号(山口県・JR西日本)
運行開始40年を迎える元祖観光列車。リニューアルされたレトロ客車は、タイムスリップした気分になれる。1660円(新山口~津和野)
WORST1位
伊予灘ものがたり(愛媛県・JR四国)
食事(※要予約)は時間帯などで異なり、朝が2500円、昼が4500円、夜が3000円。ただし、食事なしも可能。2260円(松山~八幡浜)
【鳥塚 亮氏】
おいしいローカル線をつくる会。大の鉄道ファンでいすみ鉄道前社長。観光列車などで経営を立て直した経験を生かし、ローカル線を通じた地域創生に取り組んでいる
【トシタカマサ氏】
鉄道ライター。鉄オタ歴30年の乗り鉄で、全鉄道会社の全路線を完全制覇済み。仕事とは別に趣味として各地の観光列車に乗りに行っている