GW最終日に、文学フリマで本を売ってみた

文学フリマ 公式サイト

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文学のフリーマケット

 2019年5月6日月曜日、ゴールデンウィークの最終日に、「第二十八回文学フリマ東京」が開催された。 「文学フリマ」とは何ぞやという人の方が多いだろう。私も、3年前ぐらいまでは、その存在を知らなかった。しかし、Twitterで物書きの人との交流が増えてくるにつれて、「文学フリマ」という単語がよく流れて来るようになり、徐々にその存在を認知していった。  名前から分かるように「文学フリマ」は、文学のフリーマケットである。ただ、日用品や洋服、アクセサリーを売るフリーマケットというよりは、「同人誌即売会」と言った方が適切だろう。  マンガを中心とした、一大巨大マーケットである「コミックマーケット」に対して、「文学」をテーマに絞った同人誌即売会。それが「文学フリマ」だ。小説を中心として、物語、詩、俳句、短歌、ノンフィクション、エッセイ、評論。そうした文字物の作品が中心に販売されるイベントだ。  売っている本の種類は多様だ。オフセット本やコピー誌といった個人誌もあれば、著者持ち込みの商業出版物もある。また、和綴じ本や豆本といった、工芸品に近い本もある。表紙が真っ白な本もあれば、表紙に「ぽ」とだけ書いた本もある。様々な作品が、文学というくくりで集まっている。  公式サイトの説明には「古本市ではありません」という一文がある。過去に間違えられたことがあるのだろう。古本市との大きな違いは、著者自らが本を売っていることだ。  本を売るブースの数は1,000。つまり1,000人以上の著者が会場に揃っていた。そして、来場者の合計数は5,000人を越えていた。場所は、東京流通センター 第一展示場のA~Dホールをぶち抜きで使っていた。床面積は4,473m²。36m×129.2mという広大な空間に、文学を愛する人たちが集っていた。このイベントに、私は出店者として初参加してみた。

文学フリマの歴史

「文学フリマ」の歴史を、公式サイトから拾ってみよう。「文学フリマ」は、評論家・まんが原作者として知られる大塚英志氏が『群像』誌2002年6月号(講談社)掲載のエッセイ「不良債権としての『文学』」でおこなった呼びかけを発端として生まれたイベントだ。  第一回文学フリマは、2002年11月3日、東京の青山ブックセンター内「カルチャーサロン青山」で開催された。2003年1~2月には、大塚英志氏の手から、有志からなる「文学フリマ事務局」に運営を移行した。代表には、唯一名乗り出た望月倫彦氏がなった。その後「文学フリマ」は、東京で毎年開催され続ける。  このイベントは、東京以外にも飛び火する。2006年には、名古屋でも開催。2008年以降は東京で年2回開催され始め、2013年、2014年には大阪でも開催される。そして、2014年12月23日に「文学フリマ百都市構想」が発表される。様々な地域で文学フリマを開催して、交流していくというものだ。  2015年には、金沢、大阪、福岡で開催。2016年には、金沢、札幌、岩手、大阪、福岡。2017年には、京都、前橋、金沢、岩手、札幌、大阪、福岡。2019年には広島も加わり、全国に拡大していく。「文学フリマ」は、東京という一都市のイベントではなく、全国に波及して参加者を増やしていった。  文学というものが人に根ざしたものであるならば、当然土地にも根ざしているわけで、全国で開催することの意義は大きい。そうしたものを感じさせられたのは、「文学フリマ岩手事務局」のアンソロジー本『イーハトーヴの夢列車 二号車』だった。  かつて全国各地でおこなわれていた同人文学の流れを、現代では「文学フリマ」がくみ取り始めているのだろう。
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いざ、出店!
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