4月6日、沖縄の米軍基地をいわゆる「本土」に引き取る活動を展開する市民団体「沖縄の基地を引き取る会・首都圏ネットワーク」(以下、「引き取る・首都圏」)が、東京都で第8回公開集会を開催した。参加者は約70人。
運動の根幹には、「沖縄に関心を寄せる人は多いが、基地問題では『沖縄がんばって』というだけの『ヒトゴト』の感覚を『ジブンゴト』として考えてもらいたい」との動機がある。
3年ほど前までこの運動に見向きもしなかった市民は多いが、今、その意識にちょっとした変化が現れている。
「引き取る・首都圏」の飯島信事務局長
集会では、まず主催者代表として「引き取る・首都圏」の飯島信事務局長が開会のあいさつの中で、2018年7月28日に『毎日新聞』が報じた記事を紹介した。
「7月27日に、47都道府県の知事が集まった全国知事会が日米地位協定の抜本改定を求める『提言』を全会一致で採択した」との内容だ。
その提言とは「航空法や環境法令などの国内法を原則として適用させること」「事件・事故時の自治体職員による迅速で円滑な基地立ち入りの保障」「騒音規制措置の実効性のある運用」などを盛り込んでいる。従来は、米軍基地を抱える15都道府県が地位協定の改定を日米両政府に要請したことはあったが、基地のない自治体も含んだ全会一致の採択というのが画期的だった。
その報道を知らなかった参加者たちからは「ほう」と感心にも似た声がもれた。それだけではない。
今年3月25日に岩手県知事が投稿したツイート
今年3月25日には、岩手県の達増拓也知事がツイッターで「岩手県議会では、『沖縄県民投票の結果を踏まえて辺野古埋め立て工事を中止し、沖縄県と誠意を持って協議を行うことを求める意見書』を可決。岩手県議会から日本政府に提出されます」と投稿。おそらくは県議会としては全国初の決断に4000件以上のリツイートがあり、「よくやった」などのコメントが相次いでいる。