本当は嫌な事でも人からお願いされたら、絶対にNOと言わなかったり、心の中で思っている事があっても、人が何か言うと、すぐにそっちのほうに意見を合わせたり。
自分はNOだと思っていても、人の意見にすぐに左右されて、なんでも『YES』というような人だった。
自分が本来ありたい姿と、自分の判断基準に矛盾があり、本当は嫌なことであったとしても、なんでもかんでも受け入れてしまっていました。
そういった意味で、ウイルスと花粉との区別がつかない花粉症の症状に、心理状態が非常に似ていると思ったのです。
なのでそれに気づいた時から、自分の中で、しっかりと「YES」と「NO」を区別して、自分が大切にしたい考え方に沿って、はっきりと判断・決断できる自分に、在り方を改善することを行っていきました。
嫌だと思ったら、嫌だと表現する。良いと思ったら、自分はそれが良いと思うことを表現する。
人に気を遣ったり、他人の目を気にする傾向があったのを、少しづつ自分の基準を大切にするようにして、『これは良くて、これはダメ。』という基準を一つ一つ明確化していったのです。
これを部屋の角度からも見ていくことにして、自分がこれまで取り入れてきたものを
・なんとなく取り入れたもの
・自分が明確な意図を持って手に入れたもの
という違いで、一つ一つ整理して確認しました。
その違いを分析して、自分の下してきた判断基準を客観的に考察していくプロセスで、【何かを手に入れる時は、明確な意図を持って手に入れる】という意識が、徐々に芽生えていきました。
人が進めるからとか、人気の商品だからとかではなく、【今の自分が本当に必要としている物を手に入れる】という判断基準に変えていったのです。
そういったあらゆる面で、【自分の判断基準が明確になって考え方が整っていくと】気がつけば花粉症だけでなく、アレルギー性鼻炎の症状も全く出なくなりました。
さらにそれだけではなく、その花粉症が止まったタイミングから数ヶ月後に、今の活動の始まりとなる空間心理カウンセラーとして
自分が大切にしている考えを、他人に伝える活動をするタイミングが、不思議とやってきて今があります。
あれから12年以上経っていますが、花粉症やアレルギー性鼻炎の症状として鼻水が出ることは今でも一切ない状態。
それ以来、耳鼻科に行くことは一切なくなり、鼻炎の薬も飲まなくなって現在に至ります。
そして、同じくして片づけ心理研究家という、自分の明確な考え方を伝える仕事も、おかげさまで今も続いている。
花粉が飛び交う時期は、花が満開に咲く時期でもあります。
そういった意味では花粉症はもしかしたら
「個性の花を咲かせて、本来の道を歩む後押しをするような」
極めて美しい症状かもしれないなと、今この文章を書きながら感じるところがありました。
こうして僕が、考え方を変えることによって花粉症が改善されたように、その他の持病も改善されたケースはこれまでも数多く見てきました。
繰り返しますが、医学的根拠のある話ではありません。また、単に部屋を片付けたことでハウスダストなどの状況が改善された結果アレルギーがなくなったという話かもしれません。
ただ、一つの参考例として頭の片隅に入れておくことは、あなたの未来を変えるヒントになるのではないかなと思います。
<文/伊藤勇司>
【伊藤勇司】
日本メンタルヘルス協会カウンセラー。引越業に従事していた頃、「部屋と心の相関性」に着目し、1000軒以上の現場をもとに独自の「空間心理」理論を確立。片づけの悩みを心理的な側面から解決する「空間心理カウンセラー」として2008年に独立。セミナー、講演、セッションを、これまで約10,000名に実施。クライアントは主婦から企業経営者、作家などまで幅広い。著書に、最新刊『
1日3分で貧乏神を追い出す「すごい捨て方」』(PHP研究所)、『
一生一緒にいたい女の部屋、3日で飽きられる女の部屋』(WAVE出版)、ベストセラー『
座敷わらしに好かれる部屋、貧乏神が取りつく部屋』(WAVE出版)。
空間心理カウンセラー・伊藤勇司公式ブログ