4月から始まる外国人労働者受け入れ制度、課題山積。ブローカー規制や家族帯同を認める必要

「技能実習制度は即刻廃止すべき」

 法務省は同日、実習先から失踪した技能実習生5218人に関する調査の結果を公表した。延べ893人に「不正行為等の疑い」が認められたという。指宿弁護士は、「実態に照らし合わせると、この数字はありえないと思います」と話す。失踪した実習生の多くは、受け入れ企業の劣悪な労働環境などが原因でやむなく逃げ出している可能性が高い。不正行為の数はもっと多いのではないかということだ。 「この調査では、最低賃金違反が58人、全体のわずか1%強となっています。しかし、野党の調査では、67%が最賃未満だったという。なぜこのような結果になるのかと言えば、受け入れ機関にしか調査していないからです。  実習生に対しては、日本に在留している100人弱の実習生のうち70数名に聞き取りをしたといいます。しかし受け入れ企業から『失踪した』、つまり緊急避難をした実習生のほとんどの人は帰国してしまっています。そういう人には調査できていないんです。  どういう理由で失踪せざるを得なかったのか。労働法令への違反があって実習生が失踪したことが疑われているのに、きちんと調査がされていないんです。こんな状態では、技能実習生制度は即刻廃止すべきです。  聴取票については昨年、コピーすらさせず、野党議員が手書きで写していました。情報開示請求をしても、黒塗りになっています。名前を消して、公開すればいいじゃないですか。  技能実習生制度はもう終わっています。終わっているものを終わらせないようにしているのは誰なのか。そこで不当な利益を得ているのは誰なのか。そういう人たちの権益を守るのか、外国人労働者の権利を守るのか、政府は重大な決断を迫られています」 <取材・文/HBO取材班>
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