bee / PIXTA(ピクスタ)
先行き不透明な時代において資産運用での“自己防衛”は必須だ。しかし、やらなければと思いつつも実際にはむしろムダな出費にカネをかけている人が多いのではないか。今回、実際に資産を築いた人たちの運用方法を丸裸にした。その手練手管をぜひ生かしてほしい。
藤田豊さん(仮名・58歳・商社)
年収/2000万円
運用歴/28年
住宅ローン/不動産用あり
資産/1億9800万円
「東京の住宅需要はまだまだ減らないでしょうね」
そう語るのは、商社に勤めながら長年、都内で不動産投資を続ける藤田さん。資産のうち自宅を含む不動産が半分以上を占め、1億円を超えている。
「不動産投資を始めたのは20代。当時はバブル期で投資用マンションの先駆けの時代でしたね。続けざまに数軒購入して今でも投資用ローン残高が1000万円ほどありますが、購入時からほぼ空室なしで貸せています。だから手元にある6000万円のキャッシュは、返済に充てず外貨建て保険や個別株などでの運用にとっておこうと」
彼の資産運用のモチベーションを保たせているのは、2億円近くあっても募る老後不安だという。
「生活費の支払いはほぼクレカ払いなのですが、収支がトントンの状態なんです。妻も宝塚観劇を趣味にするなどそれなりに出ていく額が多いので、今は恐らく人生で一番、お金がかかっている。だから働けているうちに少しでも資産を積み上げたいと思っています」
だからこそ、わずかな運用益でも貪欲に狙う。