Yahoo!ジオシティーズ終了。無料ホームページサービスの終焉と、失われる人類の情報資産

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サービス終了のお知らせが掲げられたYahooジオシティーズのトップ

Yahoo!ジオシティーズが終了する

 「Yahoo!ジオシティーズ」が2019年の3月31日に終了する。ジオシティーズがアメリカで誕生したのは1994年、日本法人が設立されたのは1997年、その後、ヤフー株式会社に買収され、2000年からは「Yahoo!ジオシティーズ」として運営されていた。日本法人設立から22年、その長い歴史に幕が下ろされることになる。  20年ほど前は、「Yahoo!ジオシティーズ」のような無料のWebサイト提供スペースが流行っていた。他に大きなところでは、「infoseek isweb」が存在していた。「infoseek isweb」は、「HOOPS!」「Tripod」などを吸収していき、2010年に終了した。  当時は、無料Webサイトの容量が、数MBや数10MBと非常に小さかったために、筆者は多くのサービスを利用していた。それらが次々と「infoseek isweb」に吸収されていき、最後に消滅した時は、何だかブラックホールに飲み込まれたような気持ちになったのを覚えている。  他にも大小様々な無料でWebサイトを公開できるサービスが存在していた。私はそれらを、片っ端から使っていた。そうした無料ホームページサービスは、ユーザーが公開したページに自動で広告を挿入することで収益化を図っていた。

20年近く前の、個人ホームページの時代

 20年近く前、世の中は個人ホームページの時代だった。Webサイトではなく、ホームページと呼んでいた。まるで自分の家を作るようにトップページを作り、そこにカテゴリごとのリンクを置き、様々な趣味の情報を公開していた。  トップページには、訪問者数をカウントする「カウンター」を置いていた。このカウンターで「キリ番」(1000や2000といった切りのよい数字)を踏んだ人は、運営者に連絡して、名前を掲載してもらうという文化があった。バナーやゲストブック、隠しリンクという言葉に、懐かしさを感じる人もいるだろう。  また、各サービスでは掲示板が利用できることが多く、そこで小さなコミュニティを作り、少人数で会話を楽しんでいた。CGIのソースコードを公開しているWebサイトも多く、そうした所から小規模なプログラムをダウンロードして、自分のホームページに機能を追加することも行われていた。  インターネットの世界は全世界に公開されていたが、小規模な人間関係に分断されており、人々が無秩序に繋がり合うことはそれほどなかった。当時はネットの発言が短時間で拡散することもなく、現在のように個人の発言が瞬時にバズるための基盤が存在していなかった。
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変化した「個人のWeb発信」
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