「小さな声」を切り捨てる社会が行き着く先にあるもの

 地域住民への説明もないまま、そして、用地買収さえ進んでいないなか(なぜか、とある石垣市議の所有する土地だけは真っ先に買収されているが)防衛省は3月から工事を強行する姿勢を崩さない。 「こんな酷い話、ないと思うんですけどね。でも、誰も僕らの話、聞いてくれないですからね。聞いてくれさえすれば……ね」  取材に応じてくれた、とある反対派住民が肩を落としながらこう語った光景が目に焼き付いている。  小さな声を無視し大きな声だけを信用することで、私たちの社会は一人の少女を殺した。父親が心愛さんを殺したのではない。みんなでよってたかって殺したのだ。  取り返しのつかない代償を払って我々の社会は、小さな声を無視する危険性を学んだはずだ。だが、その教訓は、どうもこの南の島では生かされていないようにしか、思えない。 <取材・文/菅野完> すがのたもつ●本サイトの連載、「草の根保守の蠢動」をまとめた新書『日本会議の研究』(扶桑社新書)は第一回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞に選ばれるなど世間を揺るがせた。現在、週刊SPA!にて巻頭コラム「なんでこんなにアホなのか?」好評連載中。また、メルマガ「菅野完リポート」や月刊誌「ゲゼルシャフト」(https://sugano.shop)も注目されている
すがのたもつ●本サイトの連載、「草の根保守の蠢動」をまとめた新書『日本会議の研究』(扶桑社新書)は第一回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞読者賞に選ばれるなど世間を揺るがせた。メルマガ「菅野完リポート」や月刊誌「ゲゼルシャフト」(sugano.shop)も注目されている
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