なぜ年収1000万円でも40代以上の既婚者男性は恋愛市場で「負ける」のか?<現役愛人が説く経済学66>

デートイメージ

7grwb / PIXTA(ピクスタ)

 こんにちは、東條才子です。金融系のOLとして働きつつ、愛人としても生活しているものです。前回の記事(「『恋愛体質』な女性は愛人に向いていない理由」)では、私自身が愛人をやる上での個人的なモチベーションについて書かせていただきました。そこで登場したのが「仕事で恋愛する」というキーワードです。  よく、「愛人をやるくらいだから、きっと恋愛が好きで、恋愛上手なんでしょう」と思われるのですが、むしろその逆なんですね。恋愛にのめり込むことなく、相手の恋愛感情を冷静に観察できるからこそ、恋愛を売り物にできるのです。愛人とは色恋を売る商売です。それを買うのはどのような人で、どうすればうまくアプローチできるのか? ということを、当連載では様々な角度から解説しております。  最近、愛人バンクで出会ったIさん(40代、会社役員男性)が、こんなことをおっしゃっていました。 Iさん「僕は結婚していて、子どももいる。でも、女性とデートしたり、付き合ったりする機会がなくて……やっぱりデートとかは、したいものだからね」 「Iさんの会社には、一般職や派遣の女性が多いじゃないですか。出会いとか、ないんですか?」 Iさん「いやいや、全然ないよ。というか、社内の人間同士が付き合うのはまずいから。セクハラで訴えられる可能性もあるし、女性社員と2人で食事なんて、とても誘えないよ」  彼は「女性とデートしたり、付き合ったりする機会がない」けれど、社内の女性に手を出すのは当然まずいので、50万円も払って愛人バンクに登録したのだといいます。年収1000万円くらいの既婚男性、特に40代の真面目そうな会社員に、こういうタイプが目立ちますね。  彼らは「結婚しているけど、恋愛したい」というニーズを持っておられます。40代ともなれば結婚して10年以上が経ち、奥様との関係は安定しているものの、恋愛期間のようなドキドキはありません。ある調査によれば、日本の夫婦の8割が「夫婦関係は円満である」と考えているにもかかわらず、実に6割が「セックスレス」なのだそうです(アンファー調べ)。子育てのパートナーたるには良いのですが、人間には性欲と色恋への欲がありますから、中年以降も若い頃のようなドキドキ感を味わいたいのですね。
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不倫バッシングとセクハラ問題の高まり
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