「日経平均を動かせる男」が語る、2019年の相場見通しとは?

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《楽天の逆張りで2億円》NTTドコモが携帯料金を4割引き下げると発表し、通信株が大暴落。まだ参入していない楽天まで連れ安。急落したところを逆張りで買って2億円ほどの利益に

 この直後、偶然にもKDDIとの提携を発表し、「無理な値下げはしません」と公表。楽天の株価は急反発し、20%ほど上がった860円あたりで売り、2億円ほどの利益になったという。  このように、’18年も圧倒的な利益を得たcis氏だが、’19年の相場はどのように見ているのか。 「決算自体、大して精度よく読めないのに、その先の株価を読むのは不可能だと思っています。ただ、個人的には’18年2月の暴落あたりから下げ相場入りするのではないかと思っていて、あまりポジションを取っていなかったんです。日経平均でいうとアベノミクスが始まった価格と最近の高値の中間あたり、1万7000~1万8000円まで暴落するのではないかと考えています」

半導体、メガバンクも弱くなる1年と予想

 そんななか、’18年12月25日には日経平均2万円割れとなり、26日には一時1万8000円台まで急落。すでに目標値近くまで暴落したが、’19年もボラティリティの高い1年になりそうだ。 「’18年は仮想通貨のマイニングで半導体関連に特需があったと思います。しかし、仮想通貨相場が崩れた今、半導体関連株は業績の伸びが見込めないため、弱くなるのではないかと見ています。個別株は流動性の問題で空売りしづらいですが、例えば東京エレクトロンとかSUMCO、東芝などでしょうか。仮に半導体関連株を買って持っていたとしても、決算のときは減らしたり、ノーポジにするかもしれません」  もう一点、cis氏が気になっているのが、配当利回りだ。 「メガバンクの配当利回りが4%台になってきています。こんなに高い利回りは長くは続かないので、今後、利益が減るような事態が起きるのではないか……。今年1年のことなんてよくわからないですが、下がる要素は多いなと思いますね。トレードで利益を上げようと思うなら、すぐ先に見えるわずかな優位性を積み重ねる。その優位性すら1日続くかわからないというのが僕の投資スタンスですが。わかりやすく誰もが利益を出せる相場を見逃さないのが重要で、難しい相場のときに他人を出し抜いて利益を出そうとする必要はないんです。難易度の高い相場では減らさないことが重要だと思います」  cis氏初の著書『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』で明かす「勝つ思考」を身につけ、’19年相場に臨みたい。 《cis氏の新年相場の予測》 1 日経平均は1万7000~1万8000円あたりまで暴落するかも 2 東京エレクトロン、SUMCOなどの半導体関連株は弱いかも 3 銀行株の配当利回りが4%台。利益が減る事態が起きるかも 【cis氏】 個人投資家。’00年に元手300万円で本格的に株式投資を始め、現在の資産は230億円。初の著書『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』(KADOKAWA)が10万部を突破 取材・文/横山 薫 チャート協力/楽天証券
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