北方領土に関する会見だけではなかった! 暴走リピート答弁の河野太郎外相<短期集中連載・2018年閣僚答弁プレイバック2>

犬飼淳
 安倍内閣の閣僚たちの答弁を振り返る第2弾は、記者会見で北方領土に関する質問に答えず、「次の質問をどうぞ」を4連発して注目を浴びた河野太郎外務大臣にご登場頂こう。  実は河野外相は国会でも同じ答弁を繰り返すことが度々ある。他の閣僚もそうした場面はあるが、河野外相は次元が違う。一字一句ほぼ同じ内容をひたすら繰り返すのだ。まるで壊れたテープレコーダーのように。本記事では河野外相のリピート答弁に注目して、具体的に2つの答弁を見ていきたい。 信号無視話法解説 文中の色分けは(今回はほぼ「赤」だが)、次のようなルールに基づき、答弁内容を信号機のように3色(は質問の回答になっている「OK」、は質問の繰り返しやすでに周知された背景の説明などで時間を伸ばしているため「注意」、は論点ずらしや典型的不誠実答弁で「ダメ」)で直感的に視覚化したものである。

外務省の捏造文書の質問に頑なに答えない外相

 1つ目は今年11月1日の衆議院 予算委員会。鳩山元総理に対する外務省の捏造文書に関する答弁だ。  民主党政権時、普天間基地移設先を「最低でも県外」と掲げた鳩山元総理。その約束は反故にされ、後に辞任へ追い込まれた。この発端となったのが2010年4月の外務省によるレクチャーだ。  米軍がマニュアルで「地上部隊とヘリ部隊の距離を65海里(約120km)以内としている」と鳩山元総理は説明を受け、県外移設先として考えていた徳之島(沖縄からの距離は約104海里)を断念。しかし、後にこの外務省によるレクチャーは捏造文書による虚偽説明であることが明らかになる。そして、虚偽説明から8年半が過ぎた今年11月1日、立憲民主党・川内博史議員は河野外相にこの問題を質問している。(動画の24秒~)  その質疑の全文をこちらにまとめた。 河野外相答弁分析1 河野外相答弁分析2 河野外相答弁分析3  65海里という距離を明記したマニュアルの存在について米国側は「そのようなマニュアルの存在は特定できない」という返答であったことを確認の意味で質問した川内議員。しかし、河野外相は「特定できない」を「回答できない」にすり替えて答弁する。これまでの説明と内容が変わったことに納得できない川内議員はこの件を計3回確認するが、河野外相の答弁は一字一句に至るまでほぼ同じであった。しかも、すべてすり替えで質問に答えていない不誠実答弁なので、当然である。 【1回目】あの、こうした基準の形式詳細については、米軍の運用に関するものであるので、マニュアルがあるかどうかについて、米側として回答は出来ないというふうに確認をしてございます【2回目】あの、基準の形式や詳細については米軍の運用に関するものであって、米側としてえー、内容その他 形式について回答出来ないということでございます【3回目】基準の形式と詳細については米軍の運用に関するものであり米側として回答できないとの回答を頂いております」  この3回のリピート答弁を整理したものがこちらだ。 河野外相リピート答弁可視化  3回の答弁で以下の赤字部分が完全に一致していることがハッキリとわかる。 「基準の形式 詳細については米軍の運用に関するものであ~米側として回答できないと~」  しかも、2回目と3回目の間に「回答できないという回答はいつ来たんですか?いつ確認したんですか?誰に聞いたんですか?何で聞いたんですか?メールですか?電話ですか?」と川内議員が問い詰めると、河野外相は「いつどのようにというのは、質問通告を受けておりませんので、今わかりません」と言ってのける。「いつ」「誰が」「どのように」聞いたのかは質問通告がないとわからないのに「回答できない」と聞いたことだけは明言できる、という矛盾だらけの答弁だ。
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日米地位協定についての質問もリピートで逃げ
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