宮古島の馬虐待、また起きた仔馬の死。劣悪環境の牧場から一刻も早く馬を救え

宮古馬以外の動物も虐待している可能性が

N牧場

N氏の馬房で、狭い場所で糞尿まみれになっている宮古馬(2018年11月)

 N氏の場合は、宮古馬だけでなく肉用の馬や牛も飼育している。ここにいるすべての家畜は、宮古馬だけでなくほかの動物も悲惨な状況におかれている。  馬房は掃除されず、糞尿でチャプチャプの池状態。宮古馬たちは短い綱でつながれっぱなしの状態だったが、さすがにこれは市が指導したらしく、綱だけは外した(※ある旅行者がブログに写真をアップしてネットで騒がれたため、市は仕方なく言いにいったとの見方もある)。しかし今も、狭い馬房に閉じ込められて、放牧されることもなくぎゅうぎゅう詰めで飼われている。 【動画:糞尿で溢れた狭い馬房で、床に体をこすりつけ汚れた宮古馬(2018年11月)】 http://youtu.be/-N1OgeQNKu0 ※ショッキングな映像が含まれております。  10月に1頭が死んだため少しスペースが空いたというから、あまりに悲しい状況だ。馬たちは地面に体をこすりつけるのが大好きだが、糞尿であふれた馬房でゴロゴロする馬の姿を見ると言葉もない……。獣医によると、皮膚病がひどく蹄の状態が心配だという。
ほかの馬

N氏のもとでは、宮古馬ではない馬たちが汚れた馬房に短い綱でつながれていた(2018年11月)

 そこで飼われている宮古馬ではない仔馬(現在は出荷されていない)は、今にいたるまで何か月も外につながれたままだ。雨の日も風の日も台風の時もずっと……。彼らは馬が死ぬと「この馬は弱かったから死んだ」と言う。こんな飼育者に、なぜ保存会や宮古島市は長きにわたって宮古馬を預け続けてきたのか謎である。 【動画:N氏のもとでは、宮古馬ではない馬たちが汚れた馬房に短い綱でつながれていた(2018年11月)】 http://youtu.be/5XtN0tAdc44 ※ショッキングな映像が含まれております。
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早期自主返納に向けて動く保存会
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