前出のA氏によれば、「最近はベトナム・マフィアを噛ませず、日本の組織が独自に人材派遣会社としてベトナム国内で看板を出すこともあります」という。
技能実習制度を人権侵害などの状況を放置したまま拡大するかのような「入管法改悪」を進める安倍政権。A氏の証言を全面的に信じるかはさておき、送出国側のブローカーの存在や、実習生が抱える借金についてはすでに知られた事実である。
もし、きちんと「人として尊重した上で」外国人材を受け入れるのであれば、こうした問題についても、改めてリサーチし直し、改めて議論をやり直す必要があるのではないだろうか?
ホーチミンの下町
<取材・文・撮影/高田胤臣(Twitter ID:
@NatureNENEAM)>
たかだたねおみ●タイ在住のライター。近著『
バンコクアソビ』(イースト・プレス)