稚拙な手続きで「手続き論の大典」である憲法を改正しようとする安倍政権の愚

菅野完

写真/時事通信社 [国立公文書館提供]

写真/時事通信社 [国立公文書館提供]

稚拙な手続きで改憲をゴリ押しする安倍政権の愚

 臨時国会が始まった。

 大阪北部地震、北海道の水害と地震、西日本大水害と、補正予算を組んで復旧と復興に取り組まなければいけない大きな災害は、指折り数えてもこれだけある。さまざまなことがありすぎて忘れそうになるが、今年はまさに「災害の当たり年」と言っていいような年だった。

 メディアのカバーが少なく印象が早くに薄れてしまったのは、「全国津々浦々が被災地になったのに、東京だけ、被災地ではない」からにすぎない。

 そう考えると、臨時国会の開催は遅きに失しているとしかいいようがない。

 これだけ復旧や復興が待ったなしの急務になっているにもかかわらず、政府は、復興予算よりも、移民法案と憲法改変を今国会のメインイシューと捉えているらしい。

 とりわけ憲法改変については、来夏の参院選などの政治日程を考慮すると、今国会である程度のめどをつけねば発議できないという目算なのだろう、その取り組みぶりは、もはや「血眼」と表現するほかないほどの勢いだ。

 だが、これは不思議なことではないか? 政権に親和的な産経新聞の世論調査でさえ、「内閣が最も優先して取り組むべき課題は」との質問に「憲法改正」と回答した人の割合は3%しかない。景気対策や社会保障の拡充はおろか、少子化対策や地方創生よりも、憲法改正を求める声は少ないのだ。

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さらに不思議なことばかり
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