500万の大損を取り戻した元日経記者は、どんな「情報源」を重視する?

三橋規宏

日本の株価は米中の動向に大きな影響を受ける

米中

米ドルと中国人民元の為替相場にも、日本市場は大きな影響を受ける

 石橋をたたいて渡るネット株投資術(石橋攻略)は短期決戦型です。それだけに足元の株価に影響を与える様々なニュース、情報を取捨選択し、効率よく安値買い、高値売りを成功させなければなりません。
 株価は色々な要因で動きます。国内の政治・経済・社会情勢の変化は言うまでもありません。経済のグローバル化に伴って、最近では国際政治・経済・社会情勢、さらに地球温暖化や気候の変化にも大きく反応します。

 たとえば欧米の金融不安が伝わると、外国為替市場ではドル・ユーロ売り、円買いの動きが強まり、円は上昇します。その結果、日経平均は下落気味で推移します。逆に、アメリカの景気回復が伝えられてNYダウが上昇すると、日経平均も上昇に転ずる傾向があります。

 またこの数年は、世界第2のGDP大国に駆け上がった中国の政治・経済動向も日本の株価に大きな影響を与えるようになってきました。特に中国のGDPや生産、貿易動向、さらに物価やドル人民元相場の行方なども日本の株価に影響を与えるようになってきました。上海株式市場は午前10時半、日本市場が始まってから1時間半後に始まります。

 数年前のことですが、日経平均が午前10時半過ぎから11時半の前場引けにかけて急に乱高下することがありました。なぜこの時間に日本の株価が動くのか不思議に思ったことがあります。後で分かったことですが、中国経済の存在が大きくなり、人民元や上海株の動向が日本株に影響を与えていたわけです。

 最近では公共土木事業、製造業、日常雑貨、化粧品、流通、物流など中国を舞台に活躍する日本企業が急増しています。それらの企業の株式を総称して「中国関連株」などと呼んでいます。中国関連株が中国関連情報に敏感なのは当然です。

東から西へ時差に従って市場が開く

上海総合指数

上海市場の株価も無視できない

 お金には国境がありません。お金は24時間、忙しく地球上を動き回っています。といっても無原則で動いているわけではありません。世界の証券取引市場は、時差に従ってどんどん東から西に向かって開かれていきます。
 たとえば、東京証券取引市場は午前9時から始まります。その後、上海、香港、台湾、シンガポールなど東アジアや東南アジアの市場が始まります。市場の開始時間はまちまちで、上海市場は日本時間の午前10時半からです。さらに日本時間で13時半にはインドのムンバイ市場(時差は3時間半、開始は午前10時)が開きます。

 8時間後には舞台がヨーロッパに移ります。パリ(フランス)やフランクフルト(ドイツ)では日本時間で16時(現地時間午前9時)から市場が開かれます。欧州大陸とロンドン(英国)の間には1時間の時差があります。ロンドン市場は現地時間で午前8時に市場が開かれるので、パリ、フランクフルト、ロンドンの欧州主要3市場は、いずれも日本時間で16時(冬時間)に一斉に始まります。夏時間なら15時からです。

 さらに大西洋を渡ってニューヨークに行くと、日本との時差は14時間に広がります。ニューヨーク証券取引市場が始まるのは日本時間で23時30分(冬時間、現地時間午前9時半)です。日本ではあと30分で翌日になります。夏時間なら22時30分開始です。さらにニューヨーク市場が終わる午後4時は、日本時間では翌日の午前6時です。3時間後には東京市場が始まります。

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