国民民主党・玉木代表とともに、疑惑追及に積極的な山本太郎・自由党共同代表
一方、9月18日に玉木雄一郎・国民民主党代表の定例会見で筆者が同様の質問をすると、踏み込んだ答えが返ってきた。
「(事件の)被害者は、まず安倍総理側だと思います。ただ、反社会的勢力に選挙妨害を依頼したということが一定程度裁判で認定されるのであれば、その点に関して疑惑を持たれることについては、安倍総理としてしっかり説明責任を果されるべき案件だと思っています」
大手紙記者はこう解説する。
「国民民主党は立憲民主党の前に埋没して、独自色を発揮できずに支持率が低迷しています。国会が始まってモリカケ問題をまた追求したところで、立憲民主党となんら変わらなくなってしまう。一方、『#ケチって火焔瓶』については立憲民主党が及び腰。玉木さんはネットやTwitterをこまめにチェックしているから、『#ケチって火焔瓶』がネットで拡散していることも知っている。
国会で質問に立ち、この問題で安倍内閣の総辞職を迫ることは当然、玉木代表の頭の中にはある。臨時国会になるのか、通常国会になるのかは分かりませんが、玉木代表はこのカードを切ってくるでしょう」
以前国会でこの問題を追及した、山本太郎・自由党共同代表にも話を聞いた。
「参院内閣委員会で、私は『#ケチって火焔瓶』を取り上げました。その時、同委員会ではカジノ法案が審議されていました。カジノは暴力団も関係してくるかもしれない話。だから聞いたのです。
事件について質し、『その後の答弁次第では、再度質問する』と迫りました。すると、私は5年半国会にいますが、安倍首相から初めて驚くほど前向きな答弁が返ってきました。よほど触れられたくないのでしょう。私はこの問題を『カード』として保ちながら安倍政権と対峙し、場合によってはまた炸裂させるつもりでいます」
現職首相と暴力団関係者の癒着という、前代未聞のスキャンダル。国会で取り上げられる可能性は日に日に高まっている。内閣改造して政権浮揚を狙ったはずが逆に支持率が低下、レームダック化が顕著になってきた安倍政権。「#ケチって火焔瓶」が炸裂し、退陣に追い込まれるのか。国会の論戦から目が離せない。
<写真・文/
及川健二(日仏共同テレビ局France10日本支局長)>