新規則で登場した設定付きパチンコと6号機パチスロは斜陽の業界を救えるのか?

安達夕
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※写真と本文は関係ありません Yume-fort / PIXTA(ピクスタ)

 2018年2月1日に施行された新規則により、パチンコ・パチスロ遊技機の仕様が大きく変わった。

 IR整備法成立との兼ね合いにより、ギャンブル等依存症対策が叫ばれる中、最たる変更としては、出玉の総量が厳しく制限されたこと。パチンコであれば、1回の大当たの出玉が2400玉から1500玉に抑えられ、パチスロの場合は1回の有利区間(大当たり状態)の差枚が2400枚になると強制的に通常状態に戻される仕様になった。

 ちなみに、この規則に沿わない旧基準機は、今後、検定期間もしくは認定期間(法的に設置が許されている期間。最大3年間)の満了を経てホールから撤去されることになる。

 一見すれば、パチンコ・パチスロともに、大きな規制を受けているように見えるが、一方で緩和されたものもある。

 パチンコで言えば、近年パチスロにしか搭載されていなかった、「設定」が復活した。パチスロで言えば、新規則機となる6号機からは傾斜値2.0枚(1Gあたりの純増2枚)の内規が撤廃された。

 設定付きパチンコとパチスロ6号機。パチンコ業界の未来を占う2つの新規則機。実際に設置されているホールではどのような反応なのか?

設定付きパチンコの可能性

 設定付きパチンコ機は、実はかなり前からホールに導入されている。一番早かったのは8月20日から導入開始となった、SANKYOの「Pフィーバー革命機ヴァルヴレイヴW」、高尾の「P学園黙示録 HIGH SCHOOL OF THE DEAD 毒島Ver.」、「P弾球黙示録カイジ HIGH&LOW ざわっ…Ver.」の3機種。

 業界内でも設定付きパチンコについては懐疑的な見方も多く、初期の導入を見送ったり、導入したとしても、遊技客に分かりやすく告知していなかったりする場合が多く、設定付きパチンコの導入を知らないユーザーも少なくない。

 しかし導入開始初期から積極的に設定付きパチンコを活用したホールでは、ユーザーの反応も良く、ホール側もより多くのユーザーに認知してもらうため甘い運用をしている。

 開発したメーカー側も、設定示唆演出や、設定確定演出等をふんだんに活用しているので、ホールも高設定での活用を心掛けているようだ。

 ただ、設定付きパチンコについては、ユーザー側からも懐疑的な意見が聞かれる。

 いくら高設定の台だとしても、いわゆる「くぎ調整」で抜かれているという見方だ。CR機が導入された当初にもパチンコには設定機能が備わっていたが(当時は3段階)、結局「くぎ」の開け閉めで調整されるので、設定の意味が全くないという事があった。

 しかし、昨今の行政側の強い指導により、ホール側もあからさまな「くぎ調整」が出来なくなった。実際に設定付きパチンコを導入しているホール関係者に話を聞くと、本当のところ、一切、くぎをいじっていないそうだ。要は設定変更のみで運用をしているとのこと。この点は、大昔の設定付きパチンコの教訓を、ホールもメーカーも十分に承知しているということなのだろう。

 さらに、設定付きパチンコの大きな転機が11月に訪れる。

 ホールの遊技機シェアのトップを誇る三洋から、「PAスーパー海物語IN沖縄2」(以下、設定沖海)が導入されるのだ。これはパチンコ海物語シリーズの甘デジであり、中高年を中心に絶大な支持を集めるシリーズでもある。

 設定付きパチンコに無関心であったり、まったく知らなかったりする中高年層に向けて、果たして設定付きパチンコがどう認知され、どう評価されるのか。

 メーカー側は当初2万台の発売予定であったが、既に受注はパンクしていると聞く。今後の増産も大いにあり得るだろう。

 この設定沖海をホールがどう活用するかで、パチンコの未来は大きく左右されるし、ホール側もその事をよく知っている。今、パチンコ業界においては最注目の事案である。

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6号機は本当に根付くのか?

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