「関空閉鎖」で大打撃の大阪ミナミ――関空からの入国客、一体どれだけ増えていた?
「成田超え」も!?なんと「5年で4倍」に増えていた関空の入国者
関空は24時間運用が可能なことから他空港が閉鎖されている深夜帯に発着するLCCも多く、西日本の訪日客は関空への「一極集中」ともいえる状況となっていた。空港の閉鎖が長期化すればこうした空港利用客が他地域の空港、さらには旅行先を外国へと変えてしまうことにも繋がり、地域経済に大きな打撃を与えることになってしまうのは言うまでもない。
関西空港の運営会社「関西エアポート」と国土交通省近畿地方整備局の発表によると、関西国際空港では浸水したA滑走路などの排水作業は9月10日までに完了。14日にはA滑走路と第1ターミナルビルの運用も一部で再開されており、21日にはビル全館の運用再開を目指しているというが、空港専用車両や電気機器なども一部浸水してしまっているといい、「完全復旧」にはもう少し時間がかかりそうだ。
もちろん、それ以上に深刻なのは連絡橋の損傷である。道路部分は損傷が無かった上り線を活用して臨時シャトルバス、緊急車両、工事車両などのみの通行が可能となっているが、輸送量は通常時より大幅に制限されている。これは貨物輸送についても同様だ。航空機による国際貨物便は8日から一部が再開されたものの、空港外からのトラック輸送に制限があるため、貨物便の全面再開は連絡橋の全面開通以降になるという。関西では、かつて阪神淡路大震災で神戸港が長期閉鎖となった際に貨物取扱量が大幅に減少。国外などへの流出により、復旧後も回復しなかったという苦い過去があるだけに、危機感も大きい。
一方で、連絡橋のうち架線柱の損傷、一部線路の浸水などの被害を受けた鉄道部分の復旧は当初予定より大幅に早まって9月21日になる見込みだ。これほど早くの復旧を実現させようと努力している関係者には頭が下がる思いだが、空港のある泉州エリアでは空港外における鉄道施設の損傷も少なくないため、現場は大変(先述の駅員談)だという。

台風で大きく傾いたままの鉄道用通信アンテナ
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