元日経記者がネット株取引の初心者に解説する「信用取引の怖さ」とは

三橋規宏
株暴落 元本割れすることなく、ローリスク・ミディアムリターンを狙って着実に利益を出していく“石橋を叩いて渡るネット株投資術”(石橋攻略)。今回は、信用取引について説明します。

「信用取引は怖いので現物取引だけに限っている」という人が多いようです。数で言えばその方が多数派です。現物取引だけでも毎年、投資金額の1割程度の利益は十分確保できます。

 私は現物取引と信用取引の「ベストミックス」を提案しています。両取引を並行してやることです。現物、信用両取引でいずれも利益を出せるのが理想ですが、時には信用取引の赤字分を現物取引で埋めるケースもあります。後で述べるように、信用取引は証券会社に預託したお金の約3倍の取引ができるので当たれば利益も大きいですが、外れると大幅な赤字を出すことになります。現物取引と比べリスクは大きく跳ね上がります。

「石橋攻略」に初めて取り組む方は、少なくとも1年間は現物取引に限り、相場観を養ってください。リスクを伴う信用取引に挑むのは、その後でも遅くありません。

証券会社からお金を借りて取引するのが「信用取引」

 信用取引と現物取引とはいくつかの点で大きな違いがあります。

 第1の違いは、現物取引が自分のお金で株式を売買するのに対し、信用取引は証券会社からお金や株式を借りて売買をします。第2は、現物取引にはない「カラ売り」(信用売り)があります。

「カラ売り」とは、証券会社から株式を借りて市場で売却し、一定期間内に買い戻して返却する取引です。

 この方法を利用すると、株価が下がると予想される局面でも差益が得られます。証券会社からある銘柄を100株借り、その時の株価3000円で売却したとします。数日後に株価が2500円に下がりました。そこで売った株式を買い戻し証券会社に返却します。この取引で5万円の差益が得られたことになります。

 短い期間であれば、証券会社に支払う借り賃、つまり金利は大した額ではありません。現物取引では、下げ相場の時は上昇に転ずるのをじっと待つだけですが、信用取引の場合は信用売りで売却益を得ることができます。

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「メリット/デメリット」を理解せよ

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