詐欺呼ばわりされたこともあったが、次第に注目度を増す異色の草コイン「ADK」とは?

ADK

ADKは自前の取引所でのみ取引可。出金は手動で確認されるので、時間はかかるが、その分だけセキュリティは高いといえる

 仮想通貨で大きく価格が動くのは、ビットコイン(BTC)よりもアルトコイン。中でも「草コイン」と呼ばれるものは、100倍どころか’17年の1年間で1万倍になったものさえ存在する。それゆえ目利きが問われるのだが、果たして今から期待できるのはどんな銘柄なのか。

手数料無料で匿名性も担保! 「ADK」の基礎仕様

 数ある草コインの中で異彩を放っているのが、「Aidos Kuneen」(ADK)だ。オフショアバンク従事者のリカルド・バドエル氏が開発した匿名送金コインである。  技術面ではブロックチェーンとは異なる「DAG」という技術を実装し、手数料が無料で、かつ送金速度の速さと匿名性を特徴とする。  現在は、自前の取引所「Aidos Market」でしか購入できず、世界中の仮想通貨投資家たちが指標とする「コインマーケットキャップ(CMC)」において時価総額が明らかにされていないことから認知度は低い。  しかしADKが目指すスケールは壮大。狙いは租税回避地であるオフショアマネーだ。オフショア地域の銀行を買収し、匿名性技術を備えたADKで管理し、富裕層に租税回避させるのだ。  かつては詐欺とも揶揄されていたがすでにリトアニアの銀行とも提携済みで、開発者リカルド氏がケニアの銀行の16%以上の大株主であることを示す公式文書が公開されるなど、信ぴょう性の高い材料が相次いでいる。
公式文書

開発者リカルド(通称ドン)がケニアにあるSumac銀行の約16%もの株式を保有することを証明する公式文書、ADK発行1周年である2018年6月に公開された

 現在のオフショア市場は、約3300兆円で仮想通貨市場の100倍以上。開発側は0.5%のシェアを目標値として掲げており、これが現実となればADKは1枚66万円、現在の220倍の価格となる計算だ。ホルダーたちの夢は尽きない。 取材・文/アケミン ― 徹底討論! ベスト・オブ草コイン ―
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