悲報。ヘルメット無料貸出4日目にして半分が無くなった
ソウル市がシェアサイクル「タルンイ」のヘルメットを無料で貸し出して
4日目にしてすでに半分が無くなったと朝鮮日報が25日報じた。
市は20日から23日まで30カ所に858個のヘルメットを配置した。施行5日目の24日には、点検結果404個(47%)が紛失した事が確認された。ソウル全域の貸出所1290か所を調査した結果だ。市関係者は「こんなにも回収率が低いとは思わなかった」とショックを隠せない。
市民の良心を信じ始まったシェアエコノミーサービスが根底から揺らいでいる。利用者ではないのにヘルメットを持ち去ったり、使っても返さなかったりする事例が相次いだ。
シェアサイクル管理員の金氏は、「自転車を利用しないのにヘルメットを持っていこうとする人を現場で何人も捕まえた」と証言している。
ソウル市は当初ヘルメットに
GPSを搭載し位置追跡などが可能な貸出・返納システムを作ろうとしたが、一年間の通信費だけで
12憶ウォンもかかるので取りやめた。だが、ヘルメット紛失率が高い事から無料貸し出しは廃止する方向で検討している。現在の回収率では10日間も待たずして試験事業を終了することになるだろう。
このヘルメットのように韓国のシェアエコノミーの失敗は今回が初めてではない。
本、傘、常備薬などをシェアして使おうと始まったサービスは一部の市民のせいで廃止された事もある。
専門家たちは一部の人たちのシェアシステムに対する認識の低さを指摘している。
ユン・インジン高麗大学社会学科教授は「まだたくさんの国民が公共サービスで提供される物をタダとばかり思っている。我々の社会も信頼社会に移っていく過渡期なので不特定多数を対象に公共サービスを提供する時には最小限の費用を負担させるか、使用者が誰なのか確認する必要がある」としている。
世界中の国々で物やサービスをシェアしていく時代。人の良心はシェアされない。
<文/安達夕>