インド北部でも歴史的な寒波が到来、多くの地域で大雪が降った 写真/時事通信社
北陸地方の大雪、西日本豪雨、連日の猛暑など、今年に入って異常気象が頻発している。実は、それは世界でも同様で、その大きな要因には「地球温暖化の進行」があった!
寒波・大雪 地球温暖化の影響で寒さもより厳しくなる!?
温暖化で、北半球各地を寒波が襲うという奇妙な現象が起きている。
米国ではここ数年、氷河期のような猛烈な寒波が各地を襲い、豪雪をもたらす「スノーマゲドン(雪の最終戦争)」と呼ばれる現象が起きている。昨年12月には、普段は雪の降らないテキサス州やルイジアナ州でも雪が降った。今年7月には150年間降雪の記録がなかった南アフリカで、全土にわたって雪が降り、欧州でも今年3月、季節外れの大寒波に襲われている。フランス在住のフリー記者、カンタ・カラサンさんはこう語る。
「温暖なフランス南部ニースでも雪が厚く積もりました。パリ市では凍死者を出さないため、ホームレスのためにレスキュー用ベッドを急遽、通常より約1600台多く用意することになりました」
今年1月には、南アジアにも大寒波が及んだ。難民支援のNGO「WELgee」代表で、バングラデシュでの活動経験もある渡部清花さんは「現地の友人から今年1月頃、『とても寒い!』との連絡が来ていました」と振り返る。
「2.6℃という、観測史上最低気温を更新した地域もあったとのことです。今年の寒波は、現地の人々にとって経験したことのないもの。突然の寒さをしのぐ方法に、とても困ったことでしょう」
隣国のインド、そしてパキスタンにも歴史的寒波が到来、インドでは新年の数日間のうちに180人が寒さで死亡した。さらに、今年6月末には南極で最低気温マイナス97.8℃を記録。地球の観測史上最も低い気温を更新した。