全国で行われる案内サインの多言語化、「英語から日本語に変えた例」も!?

案内サインの多言語化で「日本語に変えた例」も!?

 さて「案内サインへのシール」といえば、近年は既存の案内標識の英語表記部分にだけシールを貼った状態のものを良く見かけるようになった。  とくに、インバウンド需要が高い大都市圏や観光地では英語表記を分かりやすいものへと見直す動きが進んでおり、シールを貼った状態の標識が増えている。具体例を挙げると、交差点などにある標識の「Shiyakusho」「City Office」といった表記を「City Hall」に変更・統一する、といった感じだ。

「City Office」の上から「City Hall」のシールが貼られた標識(姫路市、手柄山公園前)。下側の合同庁舎はかつて「Hyogo Pref. Himeji Branch Office」と表記されていた

 そうしたなか、面白いのは「英語表記を日本語に変えた例」があることだ。  それは「温泉」の案内看板。これまで「温泉」を案内する標識の英語表記は「Hot Spring」や「Spa」が多かったが、ここにきて日本語の「Onsen」に変更される例が相次いでいる。その理由は外国人の「観光需要の増加」「日本文化への理解の高まり」に伴うものだ。  地元関係者によると、近年は英語圏でも「Onsen」という日本語が定着してきており、とくに日本文化への関心の高まりに伴って「Hot Spring=温泉が湧いている場所、Onsen=入浴できる日本式の温泉」という認識を持つ人も増えてきているという。そのため、とくに「入浴できる温泉」をウリにしている観光地では「温泉」の英語表記が「Onsen」へと変更・統一されつつあるのだ。

「Spa」の上から「Onsen」のシールが貼られた標識(別府市、SPAビーチ前)

 このように、案内サインの多言語化は「単に翻訳すればいい」という訳ではなく、時代によっても変化するものであり、一筋縄ではいかない難しさもある。  東京オリンピックをはじめ、インバウンド客の増加により全国各地で進化を遂げる案内サイン。これを機に、日本人・外国人を問わず、誰もが見やすく分かりやすいものへと生まれ変わっていくことを期待したい。 <取材・撮影/淡川雄太 若杉優貴 文/若杉優貴(都市商業研究所)> 都市商業研究所 若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken
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