欧州最大の利用客数を誇るライアン航空、ブラックな労働環境が災いして欧州全域600便キャンセルの大規模ストへ

白石和幸

photo by pagarau via pixabay(CC0 Public Domain)

 ヨーロッパの航空業界の戦いは熾烈になっている。そんな中で、利用客数で最大のライアン航空は客室乗務員による今月25日と26日に予定されているストライキを前に、ヨーロッパ全域を対象に600便のフライトのキャンセルすることを同月18日に発表した。(参照:「El Pais」)

 ストの決行を中止させるために会社側と組合側との間で交渉が続けられていたが、ライアン航空の経営者側は常に高圧的な姿勢で交渉に臨む傾向があり、今回もストに参加する者は全員解雇するといって脅す態度を取っていた。結局ストの回避は避けられないという結論に至ったようである。(参照:「Cinco Dias」)

ライアン航空の欧州でのフライトの4分の1がキャンセル

 ストを決行するのはスペイン、ポルトガル、ベルギーの3か国の客室乗務員である。その為、この3カ国の離発着便に影響が出るのを見越して会社側では<600便のフライトのキャンセル>を決めたのである。この決定によっておよそ10万人の利用客に影響が出るものと見られている。(参照:「El Independiente」)

 スペインの場合は一日の離発着は830便以上とされており、その内の200便のキャンセルを決定した。2日間のストということで、400便のフライトのキャンセルを決めたことになる。この決定によって、少なくとも5万人の利用客に影響が出るものと予測されているという。

 また、ポルトガルは一日180便の離発着から50便、ベルギー160便から50便とそれぞれキャンセルを決定。

 ヨーロッパで一日に2400便の離着便をこなしているライアン航空は、その内の600便を2日間でキャンセルすることになる。(参照:「El Pais」)

 このストに参加する3か国の客室乗務員の数はおよそ4000人。2日間のストで、スペインでの損出額は3100万ユーロ(40億3000万円)になると見込まれている。(参照:「Expansion」、「Okdiario」)

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ブラックな労働環境に従業員が反旗

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