イーロン・マスクの「超大型ロケット」が米空軍に売れた理由と、その巨体に隠されたもうひとつの能力
2018.07.11
鳥嶋真也
米空軍は2018年6月21日、開発中の軍事衛星「AFSPC-52」の打ち上げを、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業「スペースX」に発注したと発表した。契約額は1億3000万ドルで、打ち上げは2020年ごろの予定。
打ち上げに使われるのは、スペースXが今年2月に初めて打ち上げたばかりの、世界最強の超大型ロケット「ファンルコン・ヘヴィ」。しかしAFSPC-52は、なにもファルコン・ヘヴィでなければ打ち上げられないような巨大衛星ではない。
なぜ、スペースXはファルコン・ヘヴィで入札に参加し、そして米空軍はそれを選んだのか。そこには、この超大型ロケットに隠されたもうひとつの能力と、米空軍の思惑がある。
ファルコン・ヘヴィとAFSPC-52
ファルコン・ヘヴィはスペースXが開発した超大型ロケットで、同社が運用する大型ロケット「ファルコン9」を3機束ねるようにして開発された。その打ち上げ能力は、現在世界の現役ロケットの中で最も大きい。
今年2月に初めて打ち上げられ、マスク氏の愛車だった赤の「テスラ・ロードスター」を、火星の公転軌道を越えて飛ぶ、太陽周回軌道に投入。さらにその様子をインターネットで生中継し、その奇抜さ、大胆さで世界中を驚かせた。
ファルコン・ヘヴィはその大きな打ち上げ能力を活かして、通常のロケットには載せられないような大型衛星を打ち上げたり、月や火星に大型の探査機を送り込んだりといった、ほかのロケットにはなかなかできない芸当が可能である。
しかし、AFSPC-52はそれほど大きく重い衛星ではない。具体的になにをする衛星なのかは機密扱いで公表されていないが、重さは7トンほどであることは明らかになっている。
7トンであれば、スペースXの大型ロケットであるファルコン9でも十分打ち上げられ、同社のライバルであるロッキード・マーティンとボーイングの合弁会社ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)が運用するロケットでも打ち上げられる。
なぜ、スペースXはファルコン・ヘヴィで入札に参加し、そして米空軍はULAのロケットを退け、このスペースXのロケットを選んだのだろうか。
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