世界経済失速によるリスクオフで円高に!? 闇株新聞氏が読む「注目すべき銘柄」とは
2018.07.06
6月には米朝首脳会談が実現し、アメリカではFRBが利上げを実施。欧州でも量的緩和の縮小が進んでいる。時々刻々と変化する世界情勢のなかで、投資家はどう対応すべきか? 闇株新聞氏が4つのキーワードから注意点を抽出した。ラストキーワードは、お待ちかねの「注目銘柄」だ!
’18年後半にかけて、為替相場は円高シフトが進むと考えられます。前述のとおり、アメリカ経済にブレーキがかかる一方で、金利上昇圧力は高まっています。FRBの利上げスピードが予想を下回るようであれば、一気にドル売りが加速するのは必至。欧州ではテーパリングの本格化を控えていますが、EU崩壊の火種がくすぶっているため、反EU派が台頭するたびにユーロも売られます。リスクオフ相場で、円のみが買われるという状況になるわけです。
さらに、商品市況をけん引してきた原油相場は頭打ちの兆しが見えてきていますので、日本の消費者物価は伸び悩むことが予想できます。全上場企業の’19年3月期業績予想がほぼ横ばいとなっているのも納得です。
このような経済状況では、主力の輸出系企業の値上がりは期待しにくいでしょう。消去法で小売・サービス系が物色されるだろうと見ています。注目は、驚くほど安値圏に放置されているヤマダ電機。’18年3月期は業績下方修正を経ての減益決算でしたが、’19年3月期は増益予想。そのため、年間配当を13円から17円に増配することを発表しています。
一方、広い意味でのサービス事業者として注目されるのがKDDIです。NTTグループは海外展開に失敗し、ソフトバンクもスプリントの主導権争いに敗れましたが、KDDIは一貫して国内事業に注力。動画配信サービスではネットフリックスと提携するなど、堅い路線を堅持しているのです。業績を見ても’19年3月期は初の営業利益1兆円超えで、ドコモを上回る予想。
’19年には楽天などの新規事業者の参入が見込まれていますが、KDDIの競争力が削がれることはないでしょう。
’18年後半の世界経済失速と円高で国内消費関連が脚光
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