アフガニスタンで奇跡的な“3日間の平和”が実現、市民主導で平和集会が開催される
2018.07.04
中山貴久子
40年もの間、紛争状態がつづくアフガニスタンで、ラマダン明けの6月15日から3日間、奇跡とも言える停戦が結ばれた。アフガニスタンのアシュラフ・ガニー大統領が停戦を打診し、反政府武装勢力のタリバンが応じた形だ。
つかの間の停戦で各地は歓喜に沸き、都市部ではタリバン兵と政府軍兵士が抱擁し合う姿がみられた。この機会を逃すまいと、アフガニスタンの一般市民たちが動いた。ナンガルハル県メムラ村で、青年グループが平和集会を開こうというのだ。facebookで平和集会への参加を呼びかけると、タリバン兵や政府関係者らが続々とメムラ村を訪れた。
facebookなどで呼びかけ、市民主催で平和集会を開催
アフガニスタンで活動するNGO「日本国際ボランティアセンター(以下、JVC)」が現地から連絡を受けたのは6月15日の夜だった。JVCスタッフのサビルラ氏(42歳)は、メムラ村の出身で村の青年グループのメンバーでもある。ラマダン(断食月)明けの祝祭に合わせて、3日間の停戦が行われるという情報を得ていたのだ。
メムラ村はパキスタンとの国境に近く、タリバンの勢力が強い地域だ。停戦という絶好の機会に、ジャララバードなど都市部に暮らすメムラ村出身者も数年ぶりに帰郷、青年グループに合流した。サビルラ氏は「一般市民である自分たちが、タリバン兵と政府関係者が同席する平和集会を主催する。メムラ村から平和を発信しようと決めた」と高揚して語った。
アフガニスタンでよく使われるのが、facebookなどのSNSだ。青年グループがfacebookで「メムラ村で平和集会を開催する」と呼びかけると、タリバン兵やジャララバードの政府関係者らもすぐさま反応。会場候補地となったメムラ・ガーデンには、近隣の村人などを含めて数千人が集まった。
開催直前にトラブル発生「武器を手放せないタリバン兵は、会場に入れられない」
しかし、問題が起こった。「武器と一緒には会場に入れられない」と言う政府側と、武器を手放せないタリバン兵たちの折り合いがつかない。この間に入って橋渡しをしたのは、サビルラ氏ら青年グループのメンバーたちだった。役人が携帯電話で郡知事に直接交渉すると、事の成り行きを見守る人々からは「タリバン兵を入れてやれー」などの声が上がった。
結局、武器をもったままの入場は許可されず、会場を他の場所へ移すことに。メムラ村の部族長の家では写真撮影と録音をしないことを条件に、タリバン兵らは武器を持たず平和集会に参加することに応じた。
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