報道からほぼ無視される「最高裁判官国民審査」。その結果からは意味深長な民意が読み取れる

最高裁判所 12月14日に衆議院選挙と同時に行われた、最高裁裁判官国民審査の結果を、総務省が発表した。結果は以下のとおりで、全員が信任された。

 以下は、左から、裁判官名、罷免を「可」とする票数、「不可」とする票数。

鬼丸かおる(弁護士出身) 4678087 46138768 (罷免率 9.21%)
木内 道祥(弁護士出身) 4861993 45954803 (罷免率 9.57%)
池上 政幸(検察官出身) 4855670 45961112 (罷免率 9.56%)
山本 庸幸(行政官出身) 4280353 46536351 (罷免率 8.42%)
山崎 敏充(裁判官出身) 4786184 46030604 (罷免率 9.42%)

国民は確実に1票の格差解消を求めている!

 一般に、右側に名前のある裁判官に罷免を「可」とする票数が多く集まる傾向にあったが、今回は、内閣法制局出身で、2013年7月に行われた参議院選挙の無効が争われた事案において、

「無効とされた選挙において一票の価値(各選挙区の有権者数の合計を各選挙区の定数の合計で除して得られた全国平均の有権者数をもって各選挙区の議員一人当たりの有権者数を除して得られた数。以下同じ。)が0.8を下回る選挙区から選出された議員は、全てその身分を失うものと解すべき」

 として、選挙自体が「違憲」かつ「無効」する少数反対意見を記載した山本庸幸裁判官の罷免を「可」とする比率が、選挙自体の池上政幸裁判官(検察官出身)や山崎敏充(裁判官出身)と比べて、1%以上少なくなり、同じく選挙を「違憲」として、

「衆議院議員選挙と同様に、参議院議員選挙においても、投票価値の大きな較差を許容し得る合理的理由はなく、選挙区及び定数配分の具体的な設定に当たっても、前記1の基本原則のとおり、できる限り1対1に近い投票価値の平等の実現が憲法上求められる」

「毎回の選挙ごとにこれを最小化してできる限り投票価値を1対1に近づける努力が継続される必要がある」

 として、「一票の格差」は常に1対1に近づける必要があるとした鬼丸かおる判事の罷免を「可」とする割合も、有意に低かった。

なお、今回の投票率は50.90%で、前回より6.55ポイント下がった。 【了】

記事提供:さくらフィナンシャルニュース (http://www.sakurafinancialnews.com/)
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