民泊新法で異業種からの参入ラッシュ。どうなる今後の民泊
2018.06.30
電撃的に決定した米朝首脳会談は中止かと思いきや、一転、無事に開催された。世界がトランプ大統領に振り回されようとも米国経済の絶好調は続くが、そんな’18年上期の経済トピックをチェック!
“闇民泊”が社会問題化するなか、6月15日に住宅宿泊事業法が施行され、届け出をすれば合法的に民泊を運営できるようになった。だが、本格解禁が行われたにもかかわらず、届け出数が意外に伸びなかったという。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が話す。
「大手民泊仲介サイトでの登録は6万以上と推計されるのに対して、登録の届け出は700件ほどにとどまる。というのは、届け出に際して設備などのハードルが高いことに加え、届け出をすれば法律を遵守しなければならなくなる。自治体によっては営業日数や営業場所に規制を設ける場合もあり、闇だからこそ営業できたと考える事業者は、二の足を踏んでいるわけです。新法の下では、合法事業者と闇民泊が明確に線引きされるので、いずれ闇民泊は駆逐されていくでしょう。ただし、海外サイトで集客するといった地下化も懸念されます」
こうした流れを商機と捉え、コンビニのファミリーマートと民泊最大手・エアビーアンドビーが提携を発表。コンビニ店内に鍵の受け渡しをするボックスを置き、相互送客を目論む。
「インバウンドの増加を受けて、異業種から参入の動きは数年前から起きているが、ホテル経営はコストもハードルも高い。そこへ宿泊業の規制緩和である新法が施行され、参入もしやすい民泊に一枚噛みたい業者が増えているわけです。新法の最大のメリットは、法の網がかけられることによる宿泊者の安全担保への期待です。今後の課題としては、ホテルや旅館に比べて低く見られがちな、民泊事業者の宿泊業としての資格、信用をどう獲得していくかが、重要になってくるでしょう」
“合法民泊元年”の明日はどっちだ?
― ゼニズバッ! ―
異業種から参入ラッシュ! 民泊新法で何が変わる?
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