詐欺被害も多いタイ、バンコクでなんと「振り込め詐欺」が増殖中
2018.06.04
高田胤臣
日本人詐欺師が元締めなのか指導者なのか?
こういった日本人詐欺師の手口などがタイ人に伝授されているのかどうかはわからないが、携帯電話などを使った振り込め詐欺のようなものが目立つようになってきた。実際に2017年の年末近くには、バンコク隣のサムットプラカン県でタイ人のグループが振り込め詐欺の疑いで通帳77冊や複数の携帯電話機の押収と共に逮捕されている。
狙いは観光客ではなく、在住日本人が中心だ。実際に危うく被害に遭いそうになったという話も聞く。例えば、銀行などからクレジットカードの未払いがあるなどと連絡があり、振り込ませようという手口があったようだ。
また、筆者の知人は警察と名乗る者から電話があり、海外からの郵便物に違法なものがあったと言われたそうだ。ただ、これは残念ながら結末までが見えておらず、相手がなにをしたかったのかは判明していない。というのは、送り主は誰であるのか、警察が電話でそんな連絡をするのかなど、至極当たり前の疑問点を知人が電話の相手に問いただしたところ、捨て台詞を吐かれて電話は切れたそうだ。
まだまだ杜撰で被害まで至った例は少ないが……
SNSの投稿を見ていると何人か似たようなことを書いている人がいた。しかし、いずれも網の目が大きすぎる罠に誰も引っかからず、共通して逆ギレの罵倒だけを浴びて終わるという結末。発音からしてタイ人のようなのだが、結局、在タイ日本人に対するタイ人による新手詐欺はイマイチ目的がはっきりしないのが現状だ。
今後こういった犯罪は手口が巧妙化していくはずだ。日本人もタイで生活すると様々な登録や申し込みで携帯番号を晒すため、どこで漏れるかはわからないし、漏れることを前提に考えなければならない。
在住日本人が今回の統計では7.2万人になった。登録していない人も含めれば10万人はいるとされるわけで、最近は日本語だけで生活や仕事をする人も多い。筆者としてはタイ語ができない相手に対し、彼らはどう詐欺をするのかに興味がある。
<取材・文・撮影/高田胤臣(Twitter ID:@NatureNENEAM)>
たかだたねおみ●タイ在住のライター。6月17日に近著『バンコクアソビ』(イースト・プレス)が刊行予定
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