退職後に始めた株投資で500万円大損した元新聞記者は、いかにして復活を遂げたのか

三橋規宏

ローリスク・ミディアムリターンを目指す株投資

 株取引と言えば一般にハイリスク、ハイリターンの世界です。しかし、ICT革命の進展でネット取引が普及し、ローリスク、ミディアムリターンを目指す新たな選択肢が拓けてきました。ローリスクとは元金を減らさないことを優先すること、ミディアムリターンとは投入資金の約1割の利益を目指すということです。

 この投資術は、「イチかバチかの株取引で一山当てよう」と思っている方にはまったく不向きです。ボケ防止も兼ねて、頭を使って小遣い稼ぎができればそれで満足。つまり小遣い稼ぎで株をやって、多少のリスクとスリルを楽しむ。そんな人向きの投資術です。

 この「石橋をたたいて渡る投資術」の条件は2つ。1つは1000万~2000万円の余裕資金をお持ちの方、もう1つはパソコン(タブレット、スマホなど含む)を少しだけ使える方です。

 私が、この投資術に辿り着いたのは、退職後に初めた株投資で500万円近い大損をこうむり、自分は株に向いていないという苦い思い出とともに、株の世界から身を引いてから数年後、再び株投資に挑戦しようと考えたときでした。

退職後、500万円の大損失

 私は会社を退職するまで株取引をやったことはありませんでした。新聞社で経済記者をやっていたため、株取引は禁止されていたからです。「内部情報を知る立場にあるから」という理由です。

 2000年に退職して大学教授に転身しましたが、この頃にアメリカのITブームが始まりました。それを見て、株式投資をやってみようというスケベ心が起きました。長年の経済記者の経験から株で儲けてみせるという自負もありました。

 ところが日本に伝播したアメリカのITブームは長く続くと踏んで、初めて1000万円ほどを関連株に投資しましたが、ITブームはすぐにしぼみ、500万円近い大損をこうむりました。

 それから大学で若者の教育に全力を尽くしましたが、同時に、定年になる2010年までの約6年間を株式投資の「予備校期間」にあてました。全く自由になる定年後には、株式投資のリターンマッチをやろうと密かに考えたからです。ちょうどこのころからネット株取引が広がり始めたので、少額資金でネット株取引を細々とやりながら、実戦への訓練を続けたわけです。

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辿り着いた「石橋を叩いて渡る」投資術

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