「公営ギャンブルで収支を通年プラスにできる人」は何をやっているのか?
懲戒免職になった馬券3億円税課職員のギャンブル戦略を分析してみた」という記事で取り上げた。
しかし、一般の人からしてみたら、3億円の当たり以前に「公営ギャンブルで継続的にプラス収支になる」なんてことできるのか? と思うかもしれない。ところが、実際に「公営ギャンブルで通年で収支をプラスにする人」というのは少なくない。「お恥ずかしながら私もそう」なのだ。
筆者は、ニコニコ生放送やTwitterを中心に公営ギャンブル全般の解説活動をしている一方で、2001年から約4年ほど、私は公営ギャンブルを基本に生活していた。といっても回収率は110%程、年間100万程度の収益だ。不足分はバイトをするような「半勤半賭のセミギャンブラー」だったが、働く時間を減らした分で近鉄ファンとして野球観戦に明け暮れていた。
現在でも仕事の合間に小さく稼がせてもらっているのだが、今回はそんな当時の約4年間から「勝つ人がやっていること」の一例を紹介したいと思う。
筆者は競馬(障害戦、ばんえい競馬含む)、ボートレース、競輪、オートレースと公営競技の全てに対応して打つギャンブラーだった。数多くのレースから自信のあるレースだけを打つため、その範囲を広げた結果が「全競技対応」となった理由である。しかし、購入の比率となると、競輪7:ボート2:その他1というポートフォリオだった。
競輪が主体だったのには理由がある。それは「前夜で予想が(ほぼ)完全に終わる」からだ。競馬やボートレースは、どうしても当日気配を気にする必要があるのだが、競輪の場合は走るのが人間。そのため調子などの判断は前日までのレースを参考にすれば問題ないのだ。そのため、予想がほぼ完全に前日に終わる。野球観戦のためにギャンブラーになったので、前日に予想を終え、日中が自由になれる競輪は、実に好都合だったのである。
結果的に、予想は深夜作業となる。前日までのレース映像を確認し、時計を測ったり、調子を書き込んだり、展開を予想したりして朝を迎える。朝に投票を終えたら就寝。レースを見るのは終わったあとのリプレイ映像から……という按配だ。
《当時の生活例》
21:00 全レース終了。リプレイ映像確認~時計計測作業開始
1:00 計測結果、調子判断を翌日出走表に転記。
2:00 展開シートを作成(間に仮眠を取る場合もあり)
5:00 自信度の判断、高自信度のレースを詳細予想開始
7:00 予想完了、朝の家事や食事
9:00 ネット投票
11:00 就寝(野球観戦の場合はここから球場に出発)
まあ、人として正しいかどうかはさておき、この生活で年間プラス100万円は確保していたのである。
また、競輪を主戦場にしたのにはもう一つ理由がある。それは「自分にとって勝機がある」競技だったのだ。
というのも、戦後人気があった競輪という競技は現状、残念ながら高齢のファンに偏っており、予想法については発展が止まっているといって過言ではない。そのため、若いファンにとって競馬やボートなど、他競技では常識となっている予想を取り込むだけで充分アドバンテージがあるのだ。
さらに、競輪は一時期の人気低迷の影響で、出版物がほとんどない。競輪雑誌はすでに1誌もなく、入門書もほとんど出版されていないのが現状である。最近の若手ファンはネットで調べて勉強している状態だ。筆者もそんな一人だったが、おかげで逆に過去の常識にとらわれずに予想の組み立てを自力で作り出せたのである。
大阪府寝屋川市の元税務室課長が懲戒免職になったことは本サイトでも「「自分に都合がいい競技」を探したら競輪だった
若年層こそ競輪に勝機がある理由
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