ANTA、PEAK、LI-NING……NBAで地位を築きつつある「中国ブランド」シューズ

日本のNBAファンの間でも密かに浸透中

 さすがにここまでNBAの有名選手が履いてくるとなると、「人が履いてないものを履いてみたい」と思うNBAファンやバスケットボール好きが買ってみたいと思うのも無理はない。ANTAのマークがスウォッシュに似てる(そんなに似てないと思うが)、という程度ならさておき、かなりデザイン似ちゃってるんじゃないの? と物議を醸すものは時々出てくるようだが、ファッション目的でなく、実際に使用するバスケットボール愛好者たちの間では、なかなか高く評価されている。ANTAのクレイ・トンプソンモデルKT3のamazon.comにおけるレビューは、9件ではあるが平均4.8とこちらもなかなかの高スコアだ。  筆者自身、ANTAと同時にXTEP(特步国际控股有限公司)のスニーカーも前述した友人からプレゼントされたわけだが、どちらも履き心地はかなりいい(※ちなみに、XTEPは2010年に英国プレミアリーグのバーミンガムシティと約700万ポンド相当の5年間のキットスポンサー契約を結んだが、その後、供給の問題やXtepによるクラブの知的財産の無許可使用に関する紛争の後、2012年6月に廃止されている)し、デザインも決して悪くない。

こちらはXTEPのスニーカー。これも1200円くらいだったという

 もちろん、バスケットボール以外のスニーカーも合わせれば、まだ日本勢はアシックスが大いに健闘しており、ナイキ・アディダス・プーマ・リーボック・アンダーアーマーの次くらいには付ける実力はある。しかし、ことNBAで言えば、確実に中国勢が存在感を示しているのだ。  単に「マネーパワーなだけ」と決めつけていると、スポーツシューズ市場でも確実に認知度を上げていくのは間違いないだろう。 <取材・文/HBO取材班>
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