しかしこれまでの捜査によって、ドルイドキングと金議員が接触したことは明白になっている。
警察は先日、金議員が2016年11月から翌年10月まで、ドルイドキングに10件にもなるニュース記事のURLを送った事実を発表。また、通話やメッセージを暗号化するメッセンジャーアプリ「Signal」で、55回にわたってトークをやりとりしていた事実も発覚している。
金議員側は当初、「連絡は、一方的にあちらから来ただけ。」と弁明していたが、捜査が進むにつれ、金議員からもなにかしらの反応を16回送信していたことが明らかになっている。とても一方的とはいえない。
接触が確認されたのは昨年1月~3月。当時は朴槿恵(パク・クネ)前大統領に対する裁判所の弾劾審判が進められていた時期と重なり、大統領選挙の可能性が見通されていた時期でもある。(参照:
MBN)
一方で、金議員がドルイドキングに送ったニュース記事には、多くのコメントが書き込まれている。そして、このコメントにはドルイドキングが運営していた「経済的共進化の会」の会員の「あしあと」が多く見られる。
コメントの一つに「tuna****」というハンドルネームで書き込まれたものがある。
内容は「19代大統領はやはり文在寅(ムン・ジェイン)」。ドルイドキングの使用IDは「tuna69」。 NAVERではハンドルネームの後ろ側は非公開となるため、断定はできないが、類似している。(参照:
chosun.com)
また、大統領選挙開票を5月7日に控えた昨年4月24日のドルイドキングのブログには、「あれから2週間近く経つが、大成功だったようだ」、「二度の党首討論で文在寅(ムン・ジェイン)が、得票2位の安哲秀(アン・チョルス)候補と差を大きく広げた。その討論に対する世論は私たちが作った」など、「世論操作」を示唆するような内容が見られる(現在その記事はブログから削除されている)。(参照:
世界日報)
また、金容疑者は先月14日、自身のFacebookを通じて「2017年の大統領選挙において、コメント書き込み部隊のバックには誰がいるのか、教えてやろうか。」、「口がうずうずしてたまらない。いずれ奴らを地に落とす時がくるだろう」と発信。誰に向けられたのかは定かでないが、世論操作疑惑を助長させたという分析もある。
現在の文政権誕生に一役買ったとされる「ドルイドキング」。側近の接触が明らかになり、説明必至の文在寅大統領。南北融和などで高まる支持率の陰で、疑惑の波が押し寄せている。
<文・安達 夕
@yuu_adachi>