再び論争激化! 糖質制限vs脂質制限、両方実践した人の意見を聞いてみた

HBO取材班

CORA / PIXTA(ピクスタ)

 ここのところ、再び「糖質制限食」の是非について議論が活発化している。
 発端は、日本農業新聞の3月15日付けの記事、「ご飯、うどん・・・ 炭水化物減らすダイエット 60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心」という記事だ。東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授らは、糖質を抑えた糖質制限食を食べ続けると、体の老化を促し、健康に影響をもたらす恐れがあるという研究結果を発表したという内容の記事が発表されると、その情報はフジテレビの『とくダネ!』や『週刊新潮』でも特集が組まれるなど、大きな反響をもたらした。

 これを受けて、糖質制限食の第一人者である医師の江部康二氏は、3月31日に東洋経済オンラインにて「糖質制限「老化説」が抱える根本的な大問題」という反論を発表。それを受けた週刊新潮は4月12日号「『糖質制限』の『がん』『認知症』リスク」という特集を組み、江部氏の反論にアンサー。さらに、4月12日にも「エビデンスなき「糖質制限」論争は意味がない」と、さらなる再再反論を掲載し、ホットな論戦が繰り広げられている。

 医学的な根拠について考えると、どちらの説もさまざまな形で論文が出ており、正直言えば一般人からすると、どれもそれなりに説得力があり、まるで神学論争のように見えてしまうのも事実。

 それに、「タンパク質量とカロリーが同じならば、糖質制限も脂質制限も減量度合いには差がなかった、なんていう研究結果の論文もある(参照:NCBI)ので、ますますわからなくなってしまう。

 それでは、ここは医学的なエビデンスはひとまず置いておいて、実際に「やってみた」人の感想を聞いてみた。

両方やってみた人の感想は?

 過去に低脂質のダイエットをして減量を成功させたが、その後リバウンドしたため、今度は低糖質のダイエットを行い、これまた成功させたAさんはこう語る。

「両方とも、かなりストイックにルールを守ってやったので、幸いなことにどちらも無事、減量できました。まあ、その後リバウンドしてはいるんですが(笑)。どちらもやった印象からすると、日常生活を考えると、糖質制限のほうがやややりやすかった印象があります」

 Aさんが言うには、「やりやすかった理由」とはこうだ。

 まず、コンビニなどで単身用惣菜などが充実しているほか、ブームも合って低糖質製品もたくさん登場するようになった。そのため、外食で低糖質を選ぼうと思えば結構選択肢が多い点。

 さらに、ルールとしては「ご飯・麺類・パン・根菜類は食べてはいけない」と、「食べてはいけない」製品がわかりやすい点。これにより、定食屋などでも「ご飯抜き」にしてもらってオカズはルールに沿ったものを選べばOKとのことでやりやすかったのだという。

「低脂質のときは、ささみを茹でて食べたり、外食の場合は鳥の皮を向いたり、とんかつの衣を剥いで肉だけ食べたりしてました。ゆで卵も白身だけにしたりとか、結構面倒くさかった印象があります。その点、低糖質の場合は、そこまで気にしなくても平気なので、ご飯好きな人にはツライだろうけど、慣れればそうでもなかったです。オリーブオイルやチーズなどで味に変化も付けやすい点も良かったですね」

 ただ、低脂質のときもメリットはあったという。

「低糖質ダイエットの場合、根菜類もNGだったり、糖質が多いトマトやフルーツもダメだったりするのが厄介でしたね。トマトやフルーツって、食べるとさっぱりするし、心理的にもヘルシーな気分になれるんですよ。それに、糖質制限食の場合、食物繊維が意識しないと不足しちゃいますけど、脂質制限の場合は意識しなくても問題なかった」

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どちらかで失敗した原因は?
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