部屋を整理したら「もしドラ」が大ヒット。岩崎夏海氏が説く“ヘヤカツ”の勧め

もしドラ

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

何でも溜め込む思考が貧乏に繋がる

 そして、捨てるべき代表的なものとして挙げるのが、意外にも「収納家具」だ。 「部屋にものがあふれている人ほど、スペースができるからと新たなタンスや本棚など収納家具を購入しがちです。だから片付くどころか、余計に増えて散らかっていくのです。そういう人は仕事や家庭でも問題を抱えていることが多い。モノだけでなく、問題まで溜め込んでしまうんです」  さらに、溜め込む習性が行きつくと身を亡ぼすことに繋がりかねないとも指摘する。 「ホームレスの方がよく持ち歩いている紙袋の中が気になり、確認したことがあるのですが、なんと中身も大量の紙袋でした。何かあったときに持ち帰れるようにということなのでしょうが、同様に水などいつ使うかわからないものを買い置きしている人は、溜め込むことで得られる安心感に満足して、稼ぐことに心が向かなくなる。お金を使わずに貯めようとする人も同じです。的確に使わなければ、お金は入ってこないものです。極論を言えば、その思想の先にはホームレス生活が待っているとも言えます」  部屋を片付けることで、思考が整理され、仕事もうまくいく。  岩崎氏は、現在の住居よりも、狭い間取りの部屋に転居することを推奨するが、「実際に引っ越さなくてもいいんです。ヘヤカツでは“自分の部屋に引っ越そう”というフレーズで、一度部屋からすべてのものを出して、再び運び入れる活動を勧めています。部屋を空けることで掃除もしやすくなりますし、ポイントはものを運び入れるときに捨てるのではなく、必要なものだけを残すという作業です」と大掛かりな模様替えでも可能だと明かす。 「一人でやるのは労力がかかるので、複数の友人と一緒にやることを勧めています。他人の意見も参考にすることで、独りよがりの思い込みを排除した選別ができますし、持ち回りでそれぞれの部屋を片付けることでサークルみたいに楽しんでヘヤカツすることができます。騙されたと思って、一度試してみる価値は大いにあるはずです」 【岩崎夏海】 1968年東京生まれ。作家、放送作家。小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(ダイヤモンド社)が280万部を突破。 <取材・文/中野 龍 安英玉>
1980年東京生まれ。毎日新聞「キャンパる」学生記者、化学工業日報記者などを経てフリーランス。通信社で俳優インタビューを担当するほか、ウェブメディア、週刊誌等に寄稿。
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