2010年、金正日総書記大連訪問時に現場にいた記者が見た、金正恩の電撃訪中と中国の狙い

中国の狙いは対米アピールか

今回の中朝首脳会談の狙いについては各メディアが報じている。中には6か国協議再開が狙いと伝えているものがあるが、28日に掲載された新華社の3600文字を超える長い論評からはそうは読み取れない。論評は2国間の関係や指導者同士の友情の歴史に多くの文字が割かれている。中国は、6か国から日本とロシアを排除したいと考えているとされ、北朝鮮問題は、中朝2国間の問題として諸懸案を中国が解決することでアメリカへ影響力を発揮させたいのが真の狙いではなかろうか。  よく調べると今回の電撃訪中の予兆はあった。昨年11月から中国人の2泊以上の訪朝が禁止され、北朝鮮ツアーの広告も禁止されていたのだが、1か月ほど前にいつの間にか解除されており、ツアー公告も解禁されていた。これらの経緯を踏まえると実は電撃ではなく着々と準備されていたもののようだと分かってくる。 <取材・文/中野鷹(TwitterID=@you_nakano2017)>
なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID@you_nakano2017
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