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顔が犯罪者を作るのか、犯罪が顔を作るのか
こんにちは。微表情研究者の清水建二です。
本日のテーマは、「犯罪者の顔に特徴はあるのだろうか?」です。有名な研究として古くは、犯罪学の父とされるチェーザレ・ロンブローゾによる1864年の研究があります。
ロンブローゾは犯罪者の顔を研究し、その特徴を見出しました。そして、遺伝的な影響により将来犯罪者になるものは宿命付けられている、という結論を下しました。この研究には多くの批判が巻き起こることになり、結果的にこの研究の妥当性は低いということが証明されました。
それでは、犯罪者に特徴的な顔とは、やはり存在しないのでしょうか?
2016年11月(2017年5月に改訂)、コンピューターによる画像認識と機械学習を通じて、犯罪者と非犯罪者との顔の分別に89%の精度で成功したという研究が発表されました。
以下の画像1の顔の中から、犯罪者を推測してみて下さい。
⇒【画像】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=162639
![画像1](https://hbol.jp/wp-content/uploads/2018/03/795316b92fc766b0181f6fef074f03fa-550x377.png)
画像1 犯罪者と非犯罪者との顔の特徴
研究の結果、犯罪者の顔の特徴とは、「口が小さく、上唇が曲がり、両目の間隔が狭い顔」ということがわかりました(なお本研究は中国人の方のみを対象に実験が行われたため、本研究から見出された犯罪者顔の特徴が他の民族に当てはまるかどうかについては何も言えません)。
画像1の画像からわかりますでしょうか。上段のa群が犯罪者です。下段b群が非犯罪者です。もう少し詳しく説明します。
![特徴](https://hbol.jp/wp-content/uploads/2018/03/66caf9ce37399f5f2a455838389a18f4-550x310.png)
非犯罪者と比べての犯罪者の顔の特徴(本研究は中国人の方のみを対象とされたものです)
顔の特徴として、犯罪者は非犯罪者と比べて
鼻の先と唇の両端を結ぶ角度(θ)が平均19.6%小さく、上唇の曲率(ρ)が平均23.4%大きい。また、左右の目頭の間隔(d)は犯罪者が5.6%狭かったということがわかりました。
さらに興味深い点があります。犯罪者は人口に占める割合が低いにも関わらず、犯罪者の顔の特徴は非犯罪者のそれに比べてバラエティーに富んでいる、ということもわかりました。
次の画像2はいかがでしょうか。犯罪者の顔のサブタイプはどれでしょうか?
⇒【画像】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=162641
![画像2](https://hbol.jp/wp-content/uploads/2018/03/fc73d1948c993f0e72455369b56b010d-550x355.png)
画像2 犯罪者と非犯罪者との顔の特徴