韓国警察がレイプ被害女性を「虚偽罪」で逆に起訴! 「#Metoo」で是正されるか

安達夕
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男性に都合の良い論理がまかり通る時代は終わりつつある

 アメリカや欧州各国に続き、韓国で起きている「#MeToo」運動についても幾度にわたって取り上げてきた。

 韓国屈指の有名な映画監督、大物俳優や政治家にいたるまでその「ターゲット」は様々だった。

 これまでの輝かしい経歴が、一夜にして一転。告発された彼らは性暴力加害者になるまいと、必死の弁明を繰り返したのだった。

 韓国の京郷(キョンヒャン)新聞もそのさなかに、とある記事を掲載した。「#MeToo」の影響力が一般市民に及んでいる点に着目したものだ。

 記事によると、職場の飲み会に参加したキム某さんが二次会のカラオケで非常に不快な思いをしたという。なぜなら、男性上司が笑いながらずっと肩を組んでくるためだった。耐えきれず、「やめてください」と伝えた。それを聞いた上司は「普段から親しくしているので、無意識だった。それにしても、少し神経質になりすぎじゃないか。」と鼻で笑った。

 ほかにも、イ某さんが大学に通っていた当時、大学教授からセクハラを受けた。進路相談で研究室を訪れた際、むやみやたらと手を握られ、腰にも手を回された。同じ学部の先輩に相談したところ、「以前に比べたら全然ましだよ」「あの教授はそんなこと日常茶飯事だから、今度からはきみが大人になって、我慢してればいい話」と、軽く流されたという。

 しかし今回の「#MeToo運動」によって、世界的に性暴力やセクハラに関する認識の転換が迫られている。

 肩を組む、手を握る、腰をさわる等やっている側からすると、単なる「タッチ」の認識だろう。しかし、やられている側からしてみると、非常に不快なセクハラである。その認識の違いが今回の「#MeToo運動」を少なからず助長させているのではないだろうか。

 性暴力行為に対しては、当然ながら「やった」「やっていない」ではなく、「相手は同意しているか」「相手の尊厳を侵害していないか」に基づいて論ずられるべきである。

 そもそも、性暴力という概念が抽象的で難しい。男女の性差に基づくあらゆる暴力行為をさすのだが、多くはレイプを思い浮かべるだろう。では、お尻をさわるくらいのセクハラは、性暴力ではないのだろうか。

 今回の騒動では、「冗談」や「これくらい」で済んでいた事案に対しても、しっかりと線引きがなされた。被害女性に第三者が寄り添うことで、最優先すべきは被害者側だと認識された。

 これまで男性が絶対的な立ち位置を持っていた韓国にとっては、空前の出来事といっても過言ではないだろう。

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日本も韓国も、被害を受けた側に落ち度があると考える風潮がある

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