いつまで経っても止められない、メールの応酬を止める方法とは?

山口博

よっし / PIXTA(ピクスタ)

 ビジネススキルを高めるための演習をしていると、メール返信を止めるタイミングがわからないという質問に接したことがあります。つまり、以下のような状況です。

Aさん:依頼
Bさん:依頼への回答
Aさん:早速回答いただき、ありがとうございました
Bさん:こちらこそ、よい機会をいただきありがとうございました
Aさん:またよろしくお願いします
Bさん:こちらこそよろしくお願い申し上げます
Aさん:返信いただきありがとうございました
Bさん:こちらこそ、ありがとうございました

 基本的には、最初にメールを出したほうが止めればよいので、相手からの返答があったり、自分が御礼のメールをして相手から返礼があったりしたらそこで止めればよいだけのことです。

 ただ、相手が目上だったり、取引先だったりした場合に、相手からのメールに返答しないのは、失礼だと思い返答する。そのように思っている場合に、これが延々と続いてしまうのです。そのメールで相手は満足してくれたか、好印象を持ってくれたかということに懸念がある場合に、メールを止められないという事態が起こりやすいようです。

 目上の側がメールループを止めれば、目下のものはそれに合わせて、その後は返信しなければよいでしょう。

 しかし、目上が止めなかった場合にはどうすればいいのでしょう? そんなメールのループを止めるいい方法があります。

メールを止める「必殺のフレーズ」

 目下の者が、延々と続くメールのループを止める効果のある方法は、次の機会に触れるフレーズを入れることだ。例えば、「次にお会いする機会を楽しみにしています」「○日の会合ではよろしくお願いします」……というように、次の機会に言及することです。

 この方法は、メールのループを止めるだけでなく、次の機会へビジネスをつなげる、ブリッジの役割を果たすというメリットもあります。

 アンカリング効果のあるフレーズを入れることも、メールを終了することに効果があります。アンカリング効果のあるフレーズとは、船の碇が海底にずしりと響いて落ちるように、相手の心にずしりと響く効果のあるフレーズのことを言います。相手に、「なるほどそういうことか」、「印象に残った」と思わせるフレーズです。

 アンカリング効果は、形式的な表現には出にくく、飾らない言葉や自身の内なる声に含まれやすいものです。アンカリング効果を高める演習もあります。例えば、2人1組になり、聞き役が「この商品は何ですか」と聞きます。他方が「この商品は○○です」と答えます。聞き役がまた「この商品は何ですか」と聞きます。他方は別の答えを答える。これを2分間続けていき、何回応えられるか、印象に残った答えは何か聞き役は書き留めていく方法です。

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「印象に残るフレーズ」の出し方

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