若者の「節分離れ」は、恵方巻きのブラックノルマが原因である

若者はもはや恵方巻きにはネガティブイメージしかない!?

北条かやの「炎上したくないのは、やまやまですが」【その13】

「若者の○○離れ」を大手メディアが嘆き、ネット世論が「若者を批判するな!」と盛り上がる図はもう飽きた、という人も多いと思う。  これまでにも、若者の車離れ(若者が車から離れたんじゃない、高価格な車が若者から勝手に離れていったんだ)、恋愛離れ(若者が恋愛しなくなったんじゃない、高コストの恋愛が勝手に若者から離れていったんだ)、お酒離れ(以下同)など、さまざまなバリエーションが奏でられてきた。  少子高齢化とIT化で激変する社会においては、年長世代と若者世代のギャップが拡大していくのは仕方のないことだろう、と冷笑気味にネットを眺めていたら、今度は日本の伝統文化(といえるのかは微妙だが)である節分までが、若者から離れていっているらしい。  ソーシャルクラウドサービス事業を手がけるホットリンク(本社・東京)が、自社ツールを使って「節分」に関するツイートを分析したところ、「節分」関連のツイート数が2年連続で減っていることがわかった。(プレスリリース:『ホットリンク、SNS上のクチコミから調査を実施 若者の「節分」ツイートは減少傾向!?』)  2015年には1万8000件だったのが、16年には1万5000件、17年には1万2000件まで減っている。年齢別でみると、特に20歳未満の若い世代における「節分離れ」が顕著なようだ。
「節分」に関するツイート件数

「節分」に関するツイート件数

 一体、何が起きているのだろうか。  ホットリンクの調査によれば、「節分」とともにつぶやかれるキーワードは「恵方巻き」や「豆まき」だが、中には「節分だけど○○(恵方巻き以外の食べ物)を食べる」というツイートも散見されるという。「2月3日だからといって、必ずしも恵方巻きは食べません」とアピールする人も少なくないようだ。
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関西の風物詩が、ここ数年で「ブラック」「ノルマ」のイメージに
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