ロボットのアドバイスで投資したら、いったいいくら儲かる?
世界の金融の最先端とされる米ウォール街では、すでにAI(人工知能)がトレーダーやアナリストの職を奪い始めている。人間と違って機械は余計な感情や思い込みと無縁で、常に客観的で合理的な判断を下す。
そんなAIによる運用や分析が、急速に普及し始めているのだ。日本でも最先端のAIとまではいかなくても、高度なアルゴリズムを用いたポートフォリオ(運用資産の組み合わせ)の提案がすでに行われている。それがロボットアドバイザーだ。今回は収益率の観点から、大手ロボアドの傾向と対策を分析する。
ロボのアドバイスに従うと、いったいどの程度の収益率が期待できるのか? 実際に各社の無料診断サービスを試し、提案されたポートフォリオのシミュレーション結果を比較した。
まずウェルスナビでは、リスク許容度を5段階中3で、当初30万円、毎月の積み立て3万円に設定。すると「30年後には63%の確率で1110万円の投資元本が1685万円以上になる」との判定が出た。
しかし、これでは先が長すぎるので、20年で再計算すると、「13%の確率で1685万円以上、50%の確率で1087万円になる」と診断された。
続いてマネラップ(MSV LIFE)で、運用戦略は8段階中の真ん中のレベル4で「1000万円貯める」を目標に試してみた。最初に出てきた提案は当初100万円を投じたうえで毎月4万円ずつ20年、積み立てしていくことが前提。そこで当初30万円、毎月の積み立て3万円で再設定すると、「20年後に期待される運用資産額は1076万円」で、「目標達成確率は60%」との判定。
大手ロボアドによってシミュレーション結果の扱いは様々
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