人手不足解消にも効果!? 米国企業で増える驚愕の「肩書」求人
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米国の求人情報サイトを探してみると、そうした単語が容易に見つかる。ミシシッピー州ジャクソン市にあるメルセデスベンツ販売代理店の社員募集広告には「メルセデスベンツ・プロダクト・ジーニャス募集」という広告が掲載されていた。職種の説明には「テクノロジーに精通し、上質な顧客サービスを提供することに情熱を持っている人。仕事内容は、販売やアフターサービス時にお客様に幅広い情報を提供することです。我々の代理店は、お客さまの立場を考えたワールドクラスのサービスを提供できる、クリエイティブなマインドの人材を求めています」などと記されている。
つまり募集しているのはメルセデスベンツ・ディーラーの販売担当者であり、他の販売担当者と実際には違いはないのだが「メルセデスベンツ・プロダクト・ジーニャス」というクールな肩書が付けられているのだ。
昨年、米国企業が最も好んで使用した肩書は「○○ロックスター」で、2015年と比べ全米で19%も増加しているという。製造業の広告宣伝部なら「マーケティング・ロックスター」、IT関連なら「ロックスター・プログラマー」、不動産会社なら「ディベロッパー・ロックスター」といった具合だ。
グルの場合は、食品販売の店舗スタッフなら「フード・グル」、書店員なら「ブック・グル」、日本でいうテレセールスのことを「カスタマー・サクセス・グル」と呼んでいる会社もある。
ニンジャという肩書にも、グルと同様に「カスタマー・サクセス・ニンジャ」というものが見受けられ、消費者からのクレームを受けそれを分析する「クレーム・ニンジャ」という職種も目にする。
この他、人事担当を「ハピネス・アドボケイツ(Happiness advocates/幸福唱道者)」、洋服のブティック販売員を「リテール・ジェダイ(Retail Jedi/洋服販売の正義の戦士)」、バーテンダーを「ビバレッジ・ディセミネーション・オフィサー(Beverage dissemination officer/飲料宣伝役員)と呼ぶ会社もある。
米国企業の間で最近、ひとつのトレンドが生まれている。
これまでのオーソドックスな職種名、例えば営業、経理、事務、販売といったものを使う代わりに、奇抜な職種名や肩書を取り入れるようになってきているのだ。それらの肩書には「ジーニャス(Genius/天才)」「グル(Guru/師匠)」「ロックスター(Rockstar/スーパースター)」「ウィザード(Wizard/魔術師)」「ニンジャ(Ninja/忍者)」といった、いかにも能力やレベルが高そうなイメージの単語が含まれているのだ。(参照:一番人気の肩書は「○○ロックスター」
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