では、いかにしてわずか1%の優良ICOを掘り当てればいいのか? kuni氏は「まずホワイトペーパーを精読すること。そのうえで私は革新性と実現性、将来性、収益性の4つをチェックします。」と話す。ホワイトペーパーは、いわば目論見書。どんなコインを発行して、調達した資金でどんなプロジェクトを実現させるのかが詳述されている。ただし、大半が英語表記。相当、語学に堪能でない限り、読み解くのは難しいだろう。数々のICOに応募している仮想通貨投資家の土屋範夫氏も次のように話す。
「私がチェックするのはプロジェクトの大まかな内容と開発に携わっているエンジニア、提携企業の有無、PR力、それと調達予定額。提携先や出資者からプロジェクトの実現度を測り、エンジニアの顔ぶれで技術的な裏付けを判断する。OMGはイーサリアムの生みの親であるヴィタリックがアドバイザーに入っていたことが材料視されましたからね。調達予定額は、無駄に時価総額が膨らんで、その後の値上がりのポテンシャルが低下する仮想通貨を排除するための必須項目。10億~20億円程度の調達を目標とするICOがベストでしょう」
一方、Z氏は徹底して実績をチェックするという。
「私はそのICO案件に携わっているエンジニアの名前で検索をかけて、どんな論文を書いているか確認します。読み込む時間はありませんが、複数の論文がヒットすれば、実績のあるエンジニアと判断でき、ICOの成功確率が高まる」
《ICO案件のここをチェックせよ!》
1 まずプロジェクトを吟味すべし
2 エンジニアの実績をチェック
3 有名企業との提携の有無を確認
4 PR力(メディア掲載)はあるか
5 調達額は10億~20億円程度か